テレビで話題となり販売台数は3倍に
「スキンヘッドの少ない日本では知る人ぞ知るアイテムでしたが、テレビで取り上げられたことで大きな話題になりました」と振り返る倉重氏。長年、輸入販売を手掛ける中でピットブルと出会った倉重氏は、海外での高い評価と品質や性能のよさに惚れ込み、日本市場向けの正規販売店として名乗りを挙げた。「ピットブル自体は2年くらい前から扱っていましたが、うちがアメリカのSkull Shaver LLCと日本国内における販売代理店契約を締結できたのは2024年6月のこと。ピットブルは性能の異なる3つのモデルがあり、価格は安いもので2万円台、高価なものだと約5万円と決して安くはありません。
もともとそんなに売れる商品ではありませんでしたが、テレビに取り上げられたことで販売台数は3倍くらいに伸びました。最近はプレゼントに買われるケースも多く、ゆくゆくは5倍、10倍に伸びていくのではないかと期待しています」
フェードスタイルの仕上げなどに活用できる
日本のピットブルの愛用者は、50~60代に多いそうだが、30~40代も増えてきているという。「メインターゲットはスキンヘッドの方ですが、お届け先を確認すると、お坊さんのユーザーも一定数いるようです。ピットブルは2.5時間の充電で最大90分(※安いモデルだと70分)連続使用できますし、4つのブレードが頭の形にしっかりフィットすることで、凹凸のある頭部もスムーズに剃ることができる。短時間でスキンヘッドにしやすいので、もっと多くのお坊さんに愛用していただきたいですね」
10代、20代の若者の利用者はまだまだ少ないが、スキンヘッド以外の髪型にも利用できるということで、商機を見出しているようだ。
「知り合いの美容師にピットブルを使ってもらったところ、フェードスタイルの仕上げなどに活用したり、顔剃りや全身のケアにも応用したりできると太鼓判をいただきました。スキンヘッドはハードルが高いと思いますが、ほかの髪型にも使えることをアピールして若者の愛用者を増やしていきたいです」
髪の悩みを抱えている人にも届けたい

「私自身、子どもの頃から若白髪で悩んできて、髪を黒く染めていた時期もありました。
また、医療の現場の活躍も期待しているという。
「抗がん剤治療の副作用で髪の毛が抜けてしまうから、抜ける前にスキンヘッドにしたという話を聞くことがあります。闘病されている方たちの負担を少しでも減らせるように、病院にピットブルを寄贈するなど、何かしらの支援をしたいと考えています。ピットブルを生活の質を高めるアイテムとして、多くの人に使ってもらえるとうれしいです」
【黒田知道】