8月26日、名古屋・栄を拠点に活動するアイドルグループ・SKE48が、熊本・市民会館シアーズホーム夢ホールにて「SKE48 SUMMER Tour 2025」ファイナル公演を開催。メンバーの井上瑠夏にとっては“三度目の正直”となる悲願の凱旋公演となった。
本ツアーはSKE48のメンバーがチームごとにそれぞれの都市に分かれて公演を行う形で、7月5日(土)にTeam KⅡの名古屋公演よりスタートした。初日とファイナルを任させることになったTeam KⅡは、愛知・名古屋、宮城・仙台、熊本と列島を縦断。愛知公演では松本慈子がSKE48キャプテンに就任することが発表され、続く仙台公演では8月末でグループから卒業する菅原茉椰のセレモニーも開催された。
今回の熊本公演は過去のツアーでも訪れることが予定されていたが、2016年は熊本地震、2020年はコロナ禍の影響でそれぞれ中止に。2020年のツアーに参加予定だった井上は、「熊本でコンサートがしたい」と事あるごとに発言してきた。昨年発売した1st写真集『僕から先に言わせてくれ』(扶桑社刊)でも、2020年のライブ開催予定地だった市民会館シアーズホーム夢ホールでロケを実施。緞帳を下ろし、誰もいない客席で実施した撮影には、“次に訪れるときは満場の客席にサイリウムが灯るとき”という願いも込められた。
約9年の時を経て幕が上がった熊本公演。客席から「るーちゃん、おかえりー!」と大きな歓声が届けられ、井上は「ずっと夢だった『おかえり』、『ただいま』のやり取り。やっと叶いました!」と満面の笑みを浮かべた。既に会場の熱気は凄まじく、「息をするのも忘れるくらい、今日は最高の1日になること間違いなしです!」と気合いを入れる。
SKE48・井上瑠夏「すごく幸せ」地元・熊本で悲願の凱旋公演
Team KⅡの公演は最初から最後まで全員がステージに立ち続けることを掲げ、4月の組閣で新たに編成されたチームの見どころを、元気さやカッコよさなどに注力したブロックでライブを展開。
SKE48伝統の寸劇を挟みながらも、篠原京香と奥野心羽の若手コンビが回していくMCなどバラエティに富んだ構成で魅せていく。荒野姫楓が愛車のロードバイクに乗りながら歌唱した『会いたかった』で沸かせたあと、続く『はにかみロリーポップ』でくまモンが登場。そのまま『賛成カワイイ!』もメンバーと一緒にパフォーマンスし、SKE48の運動量が激しいダンスに挑戦する姿にくまモンコールが相次いだ。くまモンとのコラボダンスを終え井上は、「写真集の撮影のときにくまモンが遊びに来てくれて、そのとき『一緒にステージに立とうね!』って約束したので、またひとつ夢が叶いました」と喜びを爆発させた。
「SKE48 SUMMER Tour 2025」熊本公演にて、『彼女』をソロで歌う井上瑠夏(C)2025 Zest, Inc.
アンコールでは井上が『彼女』をソロで歌唱。熊本でライブが実現できる日までずっと温めていた楽曲だ。会場中がピンク色のサイリウムに彩られる中、メンバーカラーであるピンクの衣装で踊る姿に大声量の「るーちゃんコール」が贈られた。井上は「今日はずっと夢だった地元・熊本で凱旋ライブができて本当に幸せでした! ですが私はまだ夢の途中です。また輝く姿で地元に戻ってきます!」と曲中に語り、熊本でのライブ再演を誓った。
悲願だった熊本でのステージを終えた井上。今年はデビューから9周年を迎えるが、来る10年目のアイドル人生に向けて新たなスタートを切った。
<取材・文/安藤龍之介>
【Team KⅡ 井上瑠夏・コメント】
SKE48 熊本県出身の井上瑠夏です!
ずっと夢だった地元熊本での凱旋ライブを叶えることができました!2016年に熊本地震、2020年にコロナ禍で2度も中止になってしまい(ライブ開催は)当たり前じゃないことを感じ、叶えることも難しいと思っていたので、無事に今日を迎えることができてライブを終えられたことが今すごく幸せです。
アイドル9年目でここまで頑張ってこられたのは今日を迎えるためだったんじゃないかなと思います。そしてこの夢は、平日にもかかわらず熊本に足を運んでくださったファンの皆さん、支えてくださったスタッフさんのおかげで叶えられました! 夢を諦めずに追い続けてよかったなと思います! 今日を新たなスタートだと思って、また成長して大きくなった姿で熊本に帰ってこられるようにこれからも頑張ります! これからもSKE48への応援をよろしくお願いします!