1月8日、レースクイーン・モデルとして活躍する片瀬亜乃さん(@anokatase)が年齢を公表し、話題を呼んだ。実年齢40歳。
公表に至った経緯を聞くなかで、これまで公開しなかった情報を初出しで明かしてくれた――。
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レースクイーンを襲う「年齢」の呪縛

――これまで非公開としていたご年齢を打ち明けようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

片瀬亜乃:レースクイーン・モデルは、見た目が非常に重視されるお仕事です。多くの女性が、プロとしてさまざまな努力を重ねていることを私は知っています。しかもいつ仕事がなくなるかわからない不安感と闘っています。そんななかで、必ず誰もがぶつかる壁が、年齢です。仕事の募集要項には「◯歳まで」と明記されていることも多く、ある時点から年齢で線引をされて、求められていないのではないかと感じてしまう場面があります。

 けれども、実際にはキャリアを重ねていくなかで身につけたコミュニケーション術だったりが現場で活きることは多く、一律に年齢で決めてしまうのはどうなのだろうと日々感じていました。

――確かに、通常の社会であれば、キャリアを重ねていったほうがむしろ有利ですよね。

片瀬亜乃:はい。実際に私も、モデル事務所「AnJ agency」を立ち上げてみて、「こんなにきれいで機転も利く子たちが年齢を理由にして諦めようとしていたんだ」と驚きました。年齢だけが原因で、書類審査にも出せないことも珍しくありません。でもコンパニオンなどとして現場に出してみると、お客さんに対する声掛けなどもスムースで、クライアント様から「次もあの子で」とリピーター獲得できることも多くあります。


「将来ニートになるのでは」母の危惧から始まった一歩

――今回の片瀬さんの発表が、女性を勇気づけられるといいですよね。

片瀬亜乃:多くの女性から、「諦めていた夢をもう一度頑張ろうと思えた」「勇気をもらえた」という共感のお声をもらっていて、発信した私自身もまた元気づけられています。

――ところで片瀬さんはどのような経緯でレースクイーン・モデルになったのでしょうか。

片瀬亜乃:母からの薦めですね。母は真面目な人で、当時取り立ててやりたいことのなかった私をみて「将来ニートになるんじゃないか」と思ったらしくて(笑)。それで、モデルの専門学校に行きなさい、と。

 私は高校にはきちんと行っていたのですが、大学に行ってまで学びたいことがなくて。専門学校は週に4回くらいしかないので、楽勝だと思って。ただ、実はこの専門学校が一番厳しかったです。それでも幸い、きちんとやり抜くことができました。

――モデル業にもかなり真剣に取り組まれてますよね。

片瀬亜乃:性に合っていたんでしょうね。1年で8キロくらい体重を落として、ウォーキングとかポージングとか、プロのモデルがやっているようなことは一通りちゃんと学んだと思います。


実は結婚していた。お相手は何者?

「40歳に見えない」と話題のレースクイーンが語った“年齢の呪縛”「ある時点から、求められていないのではないかと…」
会ったその日に結婚を意識したのだという
――反面、職場にあまり男性がいないことから、恋愛が難しそうなイメージもあります。

片瀬亜乃:そうなんです。基本的に女性が多い職場ですし、仕事でかかわる男性はあまり異性として意識しないので……。ただ、共通の友人を介して知り合った男性と、実は私、結婚をしておりまして。

――え! ちなみにそれは公表は……?

片瀬亜乃:初公表です(笑)。

――詳しく伺いたいです。旦那様の情報も教えていただければ……!

片瀬亜乃:夫は、ブレイクダンスとオタクを融合したダンスパフォーマンスチーム・REAL AKIBA BOYZのけいたんです。初めて話したときから「目がこんなにキラキラしている人っているの?」と思って。夫の印象はそれがすごく強いです(笑)。当時、私が38歳だったと思います。交際するならば結婚を前提にしたいと伝えて、会ったその日に結婚を意識して交際しました。


――尊敬できるところはどんなところですか。

片瀬亜乃:演者としてももちろんですが、芸能事務所を運営するなど、多方面に活躍していてアグレッシブなところでしょうか。それこそ年齢に縛られず、やりたいことを実現させる力があり、仲間とともに歩んでいる姿を尊敬します。

――最後に、ファンに向けてお願いします。

片瀬亜乃:結婚しても、仕事は続けていくので、ぜひこれからも応援をよろしくお願いいたします。また、年齢で諦めかけている女性たちにも伝えたいことがあります。かつて私も、年齢を理由に「この年でこういう衣装を着させてもらって、スポンサー様に申し訳ないかな」と悩んだことがあります。でも40歳という年齢になって、レースクーンも続けさせてもらい、おかげさまで私生活も充実して、好きな服を着ることができているんです。年齢によって忖度せず、「片瀬もできるんだから自分も」と思ってほしいなぁと感じますね。

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 美しさを売りものにする以上、相応の若さを求められる。だが、それは正しい尺度か。若さと若々しさは異なる。
若い女性ではなく、いつまでも若々しくあろうとする女性の居場所を、片瀬さんは自ら率先して切り開く。

<取材・文/黒島暁生>

【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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