銀行員として19年間、多くの資産家と接してきました。
最初は「お金持ちは高級車に乗り、ブランド品を身につけ、豪華な暮らしをしている」と思っていました。
しかし、実際に現場で見た光景は、そのイメージとはまったく違いました。

本当に資産を築いている人ほど、“見栄”にはお金を使わず、流行にも流されません。派手さはなくても、お金との付き合い方には共通した考え方があったのです。

退職した今だからこそ話せる、銀行で見た「本当のお金持ち」の共通点をお伝えします。

本当の資産家ほど“見栄”にお金を使わない

元銀行員が明かす「お金持ちほどやらないこと」本当に豊かな人に...の画像はこちら >>
銀行に入る前に抱いていた「お金持ち」のイメージは、すぐに覆されました。

金融資産が数億円ある方が、何年も同じ国産車に乗り続けている一方で、高級外車で来店する人が、カードローンの相談に来ることもありました。

最初は信じられませんでした。

でも、多くの資産家と接するうちに、その理由が分かってきたのです。

本当に資産を築いている人は、「人からどう見られるか」にはお金を使いません。

高級時計を見せびらかすことも、高級ブランドで身を固めることもありません。

お金を使えないのではなく、「価値を感じないものには使わない」のです。

「見栄」のための買い物は、一度始めると終わりがありません。

もっといい車に乗りたい。
もっといい時計が欲しい。周りより豊かに見られたい。

その積み重ねが、本来なら資産になるはずだったお金を少しずつ減らしていきます。

本当に豊かな人は、他人と比べて生きていません。

だからこそ、お金に振り回されることもないのです。

19年間、多くの資産家を見てきて確信したことがあります。

資産の大きさを決めるのは、収入の多さではありません。

「見栄のためにお金を使わない」という、小さな積み重ねなのです。

流行や営業トークに流されてお金を動かさない

銀行には、必ず「今、一番人気の商品は何ですか?」と聞きに来る方がいました。

一方で、本当に資産を築いている方から、その質問を受けた記憶はほとんどありません。

ある資産家の方に、「なぜこの商品を買わないのですか」と尋ねたことがあります。

すると、こんな言葉が返ってきました。

「“みんなが買っているから”では、買う理由にならない」

その一言が、とても印象に残っています。


相場が盛り上がると、「今しかない」「AI関連株が熱い」「○○ファンドが人気」「年利○%」という言葉が飛び交います。

しかし、本当の資産家ほど、そうした話題だけでお金を動かしません。

営業担当の説明を聞いても、その場で契約することはほとんどありませんでした。

一度持ち帰り、自分で調べ、本当に納得できた時だけ投資をする。それが当たり前だったのです。

反対に、大きく資産を減らしてしまう人ほど、「人気だから」「みんなが買っているから」という理由で判断してしまいます。

投資で一番怖いのは、知識がないことではありません。

自分で考えることをやめてしまうことです。

本当に資産を築く人は、流行を追いかけるのではなく、自分の基準で判断します。

だからこそ、一時的なブームが終わっても、大切な資産を守り続けることができるのです。

お金のルールを決め、家族とも共有している

元銀行員が明かす「お金持ちほどやらないこと」本当に豊かな人には“共通点”がある
笑顔のシニア夫婦
資産家のご自宅を訪問していて、もう一つ印象的だったことがあります。

それは、お金の話を「タブー」にしていなかったことです。

「もし自分に何かあったら、この口座を見れば分かる」
「遺言書は作ってある」
「相続でもめないように、子どもたちには考えを伝えてある」

こうした会話が、ごく自然に交わされていました。


一方で、お金の話を避け続けたご家庭ほど、相続の場面で大きなトラブルになることを何度も見てきました。

「父はどう考えていたのか分からない」
「本当に平等に分けたかったのか」
「生前にもらったお金はどうなるのか」

親が亡くなった後では、誰も本当の答えを知ることはできません。

だからこそ、それぞれが自分に都合のいい解釈をしてしまい、家族の関係が少しずつ壊れていくのです。

また、資産家は借金に対する考え方も冷静でした。

「借金は悪いもの」と決めつけるのではなく、事業を成長させるため、資産を増やすためなど、目的がある時だけ活用する。

反対に、見栄のためのローンや、なんとなくの借り入れは徹底して避けていました。

本当に資産を守る人は、お金を増やす方法だけでなく、お金との向き合い方にもルールを持っています。

そして、そのルールを家族と共有しているからこそ、何十年経っても資産と家族の両方を守り続けることができるのです。

銀行で見た「本当に豊かな人」に共通する考え方

19年間、多くの資産家と接してきて感じたのは、「本当に豊かな人」ほど、お金を派手に使わないということでした。

見栄で買い物をせず、流行に流されず、自分なりの判断基準を持っている。そして、お金以上に信用や人とのつながりを大切にしていました。

資産形成に特別な才能は必要ありません。


大切なのは、一度の大きな成功を狙うことではなく、正しい考え方を長く続けることです。

お金の使い方は、その人の生き方を映します。

本当に豊かな人から学ぶべきなのは、資産の額ではなく、お金との向き合い方なのかもしれません。

<文/渡辺智>

【渡辺智】
某メガバンクに11年勤務。リテール営業やプライベートバンカー業務を経験。その後、外資系保険会社で営業。現在は金融ライターとして独立。FP1級保有。難しい「お金の話」をわかりやすく説明することをモットーにしています。公式SNS(X)は、@watanabesatosi7
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