◆プレミアリーグ ▽第34節 ブライトン3―2ウェストハム(26日・ブライトン)
日本代表MF三笘薫(27)が所属するブライトンはホームでウェストハムと対戦。3節前のクリスタルパレス戦で右足かかとを負傷した三笘は、レスター戦欠場して前節のブレントフォード戦で後半20分から途中出場してゴールを奪ったが、この試合も先発復帰はなく、ベンチでキックオフのホイッスルを聞いた。
試合は前半13分にブライトンMFアヤリが20メートルの見事なミドルシュートをゴール右隅トップコーナーに決めて先制した。ところが後半開始早々3分、ウェストハムMFクドゥスがイングランド代表MFボーウェンが右サイドから放ったクロスを押し込んで同点とした。
三笘が登場したのは後半17分。同24分、25分に左サイドを突破してクロスを放ち、存在感を示した。ところが終盤も押し迫った後半38分、ウェストハムがまたもボーウェンのクロスから2点目をゲット。ゴール前に飛び込んだソーチェクが頭で決めた。
まさに悪夢の展開だった。ホームで押し上げながらも逆転弾をくらった。しかしこのウェストハムの勝ち越し弾の6分後、三笘が頭で同点弾を奪取して流れを引き戻した。
左サイドが定位置の三笘がスクランブルでベテランFWウェルベックと2トップを組んでチャンスを待った。「もう本当にボールが来ることだけを祈っていました」と三笘。そこに右サイドのグルダが頭で夢のようの折り返しのクロスをゴール前に入れた。
「素晴らしいアシストでした。チームがあそこまでボールを持ってきてくれた。チームのゴールだと思います」
今季の9ゴール目は前に張り出し、チャンスを祈った執念のヘディングだった。これでプレミアリーグ得点王レースの19位に名を連ね、同僚のウェルベックやアーセナルのドイツ代表MFカイ・ハフェルツ、トットナムのイングランド代表MFマディソンらと並んだが、二桁に後一つに迫ったゴールについては「いかに勝利できかと思うので」と語って意に介さず。自身の記録よりチームの勝利を優先する姿勢を貫いた。
そしてこの三笘の同点弾が後半アディショナルタイム2分のバレバの劇的な3点目の決勝弾を呼び込んだ。アヤリの20メートルの先制弾ミドルも素晴らしかったが、バレバが自慢の左足を振り抜き、ウェストハム・ゴールの左隅トップコーナーに突き刺さったゴールは25メートル弾。まさにスーパーゴールで勝ち点3を奪った。
こ の決勝弾が三笘をピッチ上で満面の笑顔にした。試合後にも「久しぶりにホームで勝った。来てくれたサポーターに価値ある試合を見せられたのは良かった」と話して、手放しに喜んだ。
また今季のチャンピオンシップ(英2部リーグ)で2位以内を確保し、来季のプレミアリーグ昇格を果たしたリーズの田中碧とは「結構頻繁に連絡を取り合って話している。(ブライトンの)試合も見てくれているし、僕もハイライトで彼のプレーは見ているが、プレミアでやれる思っている」と語って、来季の日本代表同僚MFのイングランド一部リーグでの活躍をしっかり予言した。