◆ACLE▽準決勝 川崎―アルナスル(サウジアラビア)(現地30日・キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム)

 川崎は準々決勝(27日)でアルサッド(カタール)を延長戦の末に3―2で下し、クラブ史上初めて4強入りした。延長前半8分に決勝ゴールを挙げた主将のMF脇坂泰斗が一夜明けた28日、オンライン取材で準決勝への意気込みを語った。

 過去3度(2007、09、17年)、8強敗退を経験してきたクラブにとって準決勝進出は初めて。脇坂は「なかなかクラブが超えられなかった壁に、今年もう一回チャレンジできて、ここにいるメンバー、サポーター、スタッフとともに記録を破れたのはうれしい」と振り返った。得点の場面については「体も限界だった。(アシストの山田)新が後半に自分で打って外していて、(次は)出してくれと言っておいたのでいいパスをくれた。みんなでつないだゴール」と誇った。

 準々決勝の前日会見では「西アジアと東アジアの差を感じるか?」といった質問も飛びだし、反骨心に火が付いたという。「(そういう)舐めた質問もされましたし、自分たちは絶対に勝って見返してやるという気持ちだった。また同じホテルのマリノスの選手、スタッフから『頑張ってください』と言ってもらったり。普段はライバルだけど一緒に移動もしてきて、僕たちはいろんな人たちの思いを背負って戦っているんだなと改めて実感した。それをぶつけようと、気持ちのこもったゲームができた」と胸を張った。

 また、試合前夜には、同行するシェフがつくった「うなぎ」が提供され「すごくおいしかった。こっち(サウジ)では絶対に食べられない、そばとかを出してくれる。

本当に助かる」と食事面のサポートに感謝しきりだった。

 準決勝までは中2日。この日はグラウンドでの練習は行わず、選手たちは調整に努めるという。“アウェー”となる強豪アルナスル戦に向け「セカンドボール、1個の球際で局面が開けてしまうと、一気にゴール前まで持ってこられるので、慎重にやりたい」と警戒した。4チーム中3チーム中が地元サウジアラビアであることにも触れ「盛り上がるのは当然かなと。そこ(サウジ同士)で決勝はさせないという思いではいる。(準決勝は)もうやるしかないのはみんな分かっている。(日程面、環境の違いなど)言い訳すればいくらでもあるが、そこに打ち克って優勝したらすごく価値がある。そこ(優勝)を目指して、チームワーク、組織力だったり武器にするものがあるので、みんなで助けながら向かっていきたい」と言葉に力を込めた。

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