◆パ・リーグ 西武2X―1楽天(1日・ベルーナドーム)

 西武が今季2度目のサヨナラ勝ちで、楽天相手に今季初の同一カード3連勝を飾った。

 全員でつかみ取った白星の裏には、ベテランの勝利への強い思いがあった。

試合開始の約2時間前、楽天の練習中だった。炭谷銀仁朗捕手は中田祥多バッテリーコーチとその光景を眺め、相手のスタメン、守備位置を予想しながら叫んだ。「やったろかぁ」。実は2日連続の雄たけびだった。炭谷にとって楽天は21年7月から23年まで所属したチーム。恩返しの思いは強く、特別なカードだった。

 2戦目の30日・楽天戦(ベルーナD)ではプロ4年目左腕の菅井信也投手と4試合連続でバッテリーを組み、「7番・捕手」でスタメン出場。西口監督も「今日はいいリードを銀がしてくれた」と称賛したように、抜群の安定感で菅井を3勝目に導いた。

 3戦目のこの日は7回の守備から出場。同点の9回無死一塁では1球でバントを決め、チャンスを拡大。後続が倒れ勝ち越しとはならなかったが、プロ20年目を迎えたベテランが上昇気流に乗る西武打線において確かな存在感を示している。

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