大相撲夏場所(11日初日・両国国技館)を前にした横綱審議委員会(横審)による稽古総見が2日、国技館の本土俵で行われた。横綱・豊昇龍(立浪)は綱取りの大関・大の里に8勝1敗と大きく勝ち越すなど、精力的に22番取って18勝4敗。

見守った日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)、横審の大島理森委員長も、そろって賛辞を贈った。

 八角理事長は「今日はやっぱり豊昇龍が目立った。やればやるほど、肩の力が抜けて良くなってきた」と目を細めた。新横綱の先場所は右膝や首の負傷により途中休場と苦しんだが、その後の春巡業を経て「横綱という地位に慣れてきたのかなと思う。一巡業を終えたというのが大きいんじゃないか」と指摘した。

 大島委員長も「体に張りがあった。両大関との稽古でも、横綱としての強さを示してくれた」とうなった。この日の稽古総見は一般公開された。来場した約5500人の前で一人横綱が存在感を示し、「楽しみな総見になった。盛り上がる本場所になるのではないか」と期待を込めた。

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