◆陸上 静岡国際(3日、静岡・エコパスタジアム)
女子400メートルは日本国籍申請中のフロレス・アリエ(20)=日体大=が日本記録(51秒75)を0秒04上回る51秒71をマークして優勝した。現在はペルー国籍のため、今回は日本新記録とはならなかったが、2008年に丹野麻美が作った記録を17年ぶりに超えた。
17年ぶりの“大記録”に、会場がどよめいた。同種目の今季初戦に臨んだフロレスは好スタートからグングン加速し、最後の直線でトップへ。日本記録を上回る51秒71でフィニッシュし「まさか51秒台が出るとは。まだ信じ切れていない」と目を丸くした。
父はペルーと日本、母はペルーとイタリアにルーツを持ち、自身は静岡・浜松市出身でペルー国籍。現在は日本国籍を申請中で日本新記録とはならなかったが、東京世界陸上(9月)の主要選考大会である7月の日本選手権(東京)には「(国籍取得は)間に合うと聞いています」と明かした。
昨年出した自己記録、53秒03を1秒32も更新した20歳。冬季はウェートトレーニングに注力。ベンチプレスは20キロから40キロまで上がるようになり、走りに力強さが増した。「男女混合マイルリレーで世界選手権を目指したい。このタイムなら個人でも狙っていければ」。
◆フロレス・アリエ 2004年6月2日、静岡・浜松市生まれ。20歳。舞阪中で陸上を始め、東海大静岡翔洋高から日体大に進学。昨年は日本インカレで200メートルと400メートルの2冠を達成。両親と姉と双子の兄の5人家族。163センチ。
▽女子800メートルの久保凛(世陸の開催国枠エントリー設定タイムをクリアし代表に一歩前進)「まず、開催国枠の記録を切れたことは成長できているのかなって思います。このままのリズムで次は1分59秒切れるようにしたいです」