◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座統一戦12回戦 井上尚弥―ラモン・カルデナス(4日=日本時間5日、米国ネバダ州ラスベガス T―モバイル・アリーナ)

 【ラスベガス(米ネバダ州)3日(日本時間4日)=勝田成紀】世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が、カジノ&ホテル「MGMグランド」で行われた前日計量に臨み、挑戦者のWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29)=米国=とともにリミットより100グラム軽い55・2キロでクリアした。

 計量後はリング誌ベルトを肩からさげ、両腕に4団体のベルトを掲げてカルデナスと並び写真撮影。

その後はフェースオフで対峙(たいじ)。互いに表情を変えず約12秒間にらみ合い、先にカルデナスが視線を外して別れた。

 計量後は、19年11月と22年6月にバンタム級で2度対戦したた元5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)がゲスト解説を務める放送席でインタビューを受けた。

 ドネアは司会者から「彼(井上)を知ってるでしょ?」と問われ、「まあまあ、少しね」とジョークで笑わせた。ドネアから、現在のモチベーションを質問された井上は「まだまだ強くなりたいという気持ちです」と返答。ドネアが「試合ごとに強くなっている。キャリアでどこまで伸びるか楽しみ」と話すと、井上は「ノニトとの試合がキャリアの中でひとつ分岐点となった。ありがとうと伝えたい」と感謝し、笑顔で握手を交わした。

 また、司会者からカルデナスの印象を問われ「非常に落ち着いていて、よく仕上がっている印象」とコメント。毎年ビッグマッチが行われているメキシコの祝日「シンコ・デ・マヨ(5月5日)」ウィークの雰囲気については「1つのイベントとして、全く日本とは別物です」と語った。

 今後どのくらいまで階級を上げるつもりかとの質問には「最終目標として1つ上のフェザー級はチャレンジしていきたいと思っています」と話すと、女性司会者がすかさず「もう少しフライドチキンを食べればいい」。1日の到着イベントで好物を「唐揚げ」と話したことをいじられた井上は、笑いながら首を横に振った。

 最後はドネアから日本語で「アリガトウ」「ガンバッテ」と激励され、肩を組んで2ショット写真に収まった。

 所属ジムの大橋秀行会長(60)は、井上のコンディションについて「すごいね」と太鼓判。「毎回、過去イチって言ってるけど、今回は特にすごいよ」と強調した。

 戦績は、井上が29戦全勝(26KO)、カルデナスが26勝(14KO)1敗。

 試合はPRIME VIDEOでライブ配信される。

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