歌舞伎俳優の市川團十郎が東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」(7月5~26日)で出演する「船弁慶」「紅葉狩」の特別ビジュアルが4日、初公開された。
7月の歌舞伎座では9代目團十郎が制定した成田屋の家の芸「新歌舞伎十八番」の「大森彦七(おおもりひこしち)」「船弁慶(ふなべんけい)」「高時(たかとき)」「紅葉狩(もみじがり)」の4演目を一挙上演する。
「船弁慶」は、前半では静御前の愁嘆の舞、後半では知盛の霊の迫力を見せる女形と立役の踊り分けが見どころ。「紅葉狩」は、高貴な姫から勇猛な鬼女への変化と、それぞれ異なる魅力を持つ役柄の演じ分けが注目される舞踊劇だ。特別ビジュアルには「船弁慶」の平知盛の霊と、「紅葉狩」の戸隠山の鬼女が見つめ合うように配され、2作品の後シテの迫力が凝縮されている。
「紅葉狩」には團十郎の長女・市川ぼたんが侍女野菊役で、長男・市川新之助が山神役で出演。さらに松本幸四郎が平維茂役で出演することでも注目されている。