◆第73回京都新聞杯・G2(5月10日、京都競馬場・芝2200メートル)

 この舞台を待っていた。第73回京都新聞杯・G2(10日、京都)のネブラディスクは、福永調教師が前走の毎日杯3着直後から参戦を明言。

「初戦の勝ちっぷりがよかったから。コーナー4つでうまくためられれば、脚を使える」。同じ京都で3馬身差の圧勝だった昨年11月のデビューVの再現を思い描いた。

 19年の年度代表馬リスグラシューの半弟という良血馬。ただ、5歳で本格化した姉のように成長曲線は緩やかだ。「詰めるとテンションが上がるし、まだ攻め切れないところがある。だから、トップスピードも出し切れない」と冷静に分析する。

 そんななかでも新馬V後は重賞で4、3着と好走した。ここで勝てば見えてくるのは、騎手時代に23度の騎乗で3勝を挙げた日本ダービー。昨年3月の開業後、預託1世代目から思い出の多い競馬の祭典へ送り出せることになる。「前回は上がり勝負でも、あれだけの脚(上がり3ハロン33秒1)を使えたし、その経験がうまく生きてくれれば」と期待を込めた福永師。狙いすました参戦で、初タイトルへの青写真を現実へと変える。

(山本 武志)

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