ラグビー・リーグワン1部でレギュラーシーズン(RS)2位の埼玉は6日、埼玉・熊谷市内で東京SG戦(10日、熊谷)に向けた練習を行った。RS最終節は、プレーオフ(PO)を準決勝から戦える2位以内の確保がかかる。

WTB竹山晃暉は「これからトーナメントに向かっていく中で、今週の試合はすごく大事な一戦になる」と、表情を引き締めた。

 前節(3日)の東京ベイ戦は、残り20秒でトライを許して29―29の引き分け。プロップ稲垣啓太は「個人的には負けだと思っている。自分たちから(勝利を)手放してしまった」と振り返った。後半35分に21次攻撃から逆転し、その後も敵陣でボールキープ。5点リードで優位に試合を進めていたが、残り90秒でパスミスからターンオーバー。敵陣22メートル内からボールをつながれ、失点した。コンバージョンキックが外れて何とか引き分けとなったが、SH小山大輝は「最後の最後で個人のプレーになった。ワイルドナイツとしてのプレーではなかった」と語った。

 個々の正しい判断、選手間の細かなコミュニケーションによる隙のない守りを武器とするチームで起きた最後の失点。稲垣は「一番極限の、きつい状態でできていなかった。それが今のチーム状態を表している。

選手個人が、もっと責任を持ってやらないといけない。今までであれば、そんなことを言う必要もなく全員が分かっていた」と指摘した。「能力が落ちている。言い訳せずに、認めないといけない。逆に言えば、それが自分たちのミスでもあるということ。それ(正しい判断)ができると勝手に思い込んで、気づかなかった。できると思っているから、実際にこういう場面(失点)に出くわさないと気づけなかった」。RSでの失敗でよかったか、と問われれば「失敗していいことなんて、ないですけどね」と、白星を逃した一戦に厳しく語った。

 この日は同様の状況を想定した練習も行ったという。3季ぶりの優勝を目指すチーム、竹山によれば共有するテーマは「ステイ・オン」だ。「スイッチを切らずに、ノーサイドのホイッスルが鳴るまでオンにできるかの戦いになる」。上位3チームは1位からBL東京(勝ち点66)、埼玉(同66)、東京ベイ(同64)と激戦。

3位転落なら準々決勝(18日、花園)からの戦いで、連戦を強いられる。RSを締めくくる一戦へ、小山も「1、2位には絶対に入りたい。最終節、いい形で終わりたい」と必勝を誓った。

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