AKB48の村山彩希(ゆいり)が6日、東京・江東区の東京ガーデンシアターで卒業コンサートを開催した。約14年にわたって活動し、AKB48劇場公演出場回数1339回(6日時点)を誇る”シアターの女神“。
劇場で培った歌とダンスを存分に出し切った。公演前は寂しさのあまり涙を流していたというが、「びっくりするくらい楽しくて。考えられないくらい楽しくてあっという間に終わるやつ」と笑顔。自身が考案したセットリストで「シアターの女神」「ゆいりー」などをパフォーマンスした。
ステージには、OGの柏木由紀、横山由依ら18人のゲストがサプライズ登場。昨年7月に第1子を出産後初パフォーマンスとなった峯岸みなみが「本当におめでとう」とねぎらうなど、門出に花を添えた。
卒業後は、ソロ歌手や女優として活動を継続。公演中には8月に舞台「新・幕末純情伝」で主演を務めることも発表され、村山は「まだまだいろんな光景を見ていきたいなと思っていますので、ちょっと不器用な彩希をこれからも支えてくれるとうれしいです」と呼び掛けた。
誰よりも劇場、ライブを大切にしてきた。「最初はただ単に劇場のステージに立ちたくて出てたけど、気づけばファンの皆さんが作ってくれるあの空間、劇場が好きなんだって気づきました」。後輩に託すのは劇場愛。
アンコールでは真っ赤なドレスに身を包み、感謝を届けた。「ネガティブですし、今日もずっと大丈夫かなと思ってたんですけど、最後まで自信を持ってステージに立てたのは、ファンの皆さんが作ってくれる温かい空気があったからです」。時折、目を潤わせたが、最後は晴れやかな表情を浮かべた。「14年間、私を支えてくださって、応援してくださって、見つけてくれてありがとうございました」。劇場を愛し、ファンに愛された女神は、明るく手を振りながらステージを後にした。
◆村山 彩希(むらやま・ゆいり)1997年6月15日、神奈川県出身。27歳。2011年、AKB48第13期研究生オーディションに仮合格。13年、正規メンバーに昇格。20年、劇場公演出演回数1000回を達成。