2020年末から活動を休止している「嵐」が、来年5月末に解散することを6日、有料ファンクラブサイトで発表した。リーダーの大野智(44)を始め、櫻井翔(43)、相葉雅紀(42)、二宮和也(41)、松本潤(41)が動画で「活動終了」を伝えた。
グループやバンドでは、解散の理由に「不仲」が真っ先に挙げられることが多いが、嵐には当てはまらない。有料サイトで公開された動画では活動休止していたことがウソのように、5人の間にいつもの空気が流れた。「解散」ではなく、「活動終了」と伝えたのも、今後も5人の関係は続いていくという意味合いだろう。
この日まで話し合いを重ねてきたが、継続的なグループ活動はできない結論に達した。俳優やMCなど広範囲で活動し、二宮と松本は事務所も異なる。「嵐」が中心にあるとはいえ、考え方や心境が合致しないのは致し方なかった。その段階で活動を終了することもできたが、休止中も右肩上がりで300万人を超えるファンクラブ会員に、大野も加えた5人で直接会いに行く場を作った。それぞれが、25周年イヤーへの期待と責任を感じていた。
20年末の活動休止は、休止の約2年前となる19年1月に発表し、全国50公演、237万人を動員したドームツアーでファンに感謝を伝えた。今回も、活動終了までに1年間の期間を設けた。それが嵐の誠意だろう。
「ラストツアー」は、ファンクラブ会員が優先的に申し込みできるように新規入会を停止した。この日の発表は、所属事務所の公式サイトには記されず、ファンクラブサイトとグループのXのみ。ファンを最優先する姿も変わらなかった。
あらゆる数字に意味を持たせてきたのも嵐。最後のツアー、そして活動終了。5人が、ファンとともに次のステップに進む覚悟を感じさせるように、「5」月「6」日の発表になった。(田中 雄己)