お笑いコンビ「ミサイルマン」の西代洋(44)が、昨年の営業回数76回を記録し、所属する吉本興業の営業本数ランキングで3位に入った。1位「ジョイマン」の81回、2位「鬼越トマホーク」の79回と大接戦。
3位という成績に西代は「ここまで食い込んでいるとは思っていなかった」と驚きつつも、「上位の2組と自分は毛色が違う」と分析した。漫才などネタを見せる「コンビの営業」、自身の水泳経験などを生かした「スポーツ営業」、パーティーやビンゴ大会を盛り上げる「MC営業」の“三刀流”で、スポーツ系5割、コンビ4割、MC系は1割ほどの割合だという。
「酒の席を盛り上げる営業はNGを出す芸人もいる中、僕はNGなし。あとは、自分で予算、出演メンバー、日時、イベント内容まで全てを詰め込んだ企画を作って、吉本に提案して仕事を作ったりもしている。ゼロから営業企画を生み出す芸人はあまりいないかな」
西代の強みは、スポーツ関連の営業の多さだ。2020年から毎月、近畿大学と新スポーツを開発する事業に参加中。さらに年4回は、競泳選手と共に定期的に子供に向けた水泳教室も開催している。
今でこそ、吉本はアスリートが所属し、「スポーツ事業部」を中心に大会運営などスポーツ事業が活発になっているが、以前はほとんど機能してなかった。そんな中、10年ほど前に西代が水泳教室の企画を吉本に提出。スポーツ体験会を実施し、そこから同事業部が本格的に稼働し始めたという。
「自分が3歳から高校まで水泳をやっていたことがきっかけで、メダリストの方とテレビ番組で水泳教室を行う企画があった。
1歳の娘を育てるパパでもあるが、早くも育児関係の営業企画を計画中だ。「ゼロからイチを生み出すのは大変だけど、楽しい。アイデアは日常に転がっている」。まさにプロデューサーの目だった。(増田 寛)