大相撲の夏場所(11日初日、東京・両国国技館)で8場所ぶりに三役となる小結・高安(田子ノ浦)が8日、大関復帰への強い意欲を示した。東京・江戸川区の部屋で稽古後、「大関に戻るというのをずっと目標にしていた。
先場所は大関・大の里に優勝決定戦で敗れて初Vを惜しくも逃したが、平幕ながら12勝を挙げた。大関昇進目安は「三役で直近3場所33勝」。夏場所で正真正銘の起点を作り、9月の秋場所まで駆け抜ければ、10月のロンドン公演を大関で迎えることができる。
腰に不安を抱える高安にとって、長時間のフライトは死活問題。大関以上は公式行事で海外渡航の際はファーストクラスの利用が可能とされ、「欲を言えばその気持ちはある。ロンドン公演まで2ケタ勝利を重ねたい。いい席で行ければ腰に負担もかからないので」と笑顔で誓った。円熟味を増す35歳が、19年九州場所で陥落した大関への返り咲きを貪欲に狙っていく。
◆大相撲のロンドン公演 今年10月15~19日までの5日間、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催される予定。2005年の米ラスベガス以来20年ぶりで、14度目の海外公演となる。