V最右翼は業界唯一の女子のSGウイナーでもある地元の遠藤エミ。今年1月に開かれた前年度のこの大会の優勝者でもあり、誰が遠藤の連覇に待ったをかけるかが最大の焦点になりそうだ。
対抗勢力の筆頭格は、遠藤とともに昨年末のクイーンズクライマックスを戦った細川裕子と西橋奈未。数々の戦歴を誇る女子の第一人者、山川美由紀と寺田千恵も高い戦力を変わらず保ち、強さを一気に増した勝浦真帆も主力を形成。レディースレーサーたちによる華麗な熱戦は必見だ。
■総展望
「ビーナスちゃんカップ」連覇を目指す遠藤エミの力量が断然。メンバー中で唯一、今年のSGクラシックに出場。2月の近畿地区選で予選を突破するなど男女混合GⅠでも一定の結果を残しており、女子戦なら圧倒的な走りが必至だ。
遠藤エミ(滋賀)
ターンスピードで遠藤に対抗できるなら西橋奈未。3月にまるがめで頭蓋骨骨折の大けがを負ったが、半月後の宮島周年で復帰と、回復スピードも驚異的。しかもその宮島周年では準優に進出(5着)と、女子戦なら一枚上の力量なのは遠藤と同様だ。
西橋奈未(福井)
この両者とともに昨年末の蒲郡クイーンズクライマックスを戦ったのが細川裕子。優勝の遠藤に次ぐ準Vと活躍した。明けて今年、4月半ばまで優出ゼロだったが、直前の津で今年初優出初V。勢いに乗って、この新期初戦に臨む。
細川裕子(愛知)
山川美由紀と寺田千恵はいずれも女子の第一人者。山川は2月の浜名湖スピードクイーンメモリアルは準優5号艇で優出切符を勝ち取り、そして準Vと、勝負強さはさすがの一言。
寺田は年末の女子最高峰の一戦「クイーンズクライマックス」の常連。昨年の13回大会こそ出場を逃したが、初回から12回大会まで皆勤だった。50代後半に入ってもA1をキープする卓越した調整力と旋回技術に衰えはない。
山川美由紀(香川)、寺田千恵(岡山)
かつてのクイーンズクライマックス女王の今井美亜が復調モード。F禍でここ数年は乱調気味だったが、6点台まで回復。同じく小芦るり華も6点台まで戻し、7月にはA級に復帰が確実だ。
今井美亜(福井)、小芦るり華(佐賀)
勝浦真帆は目を見張る充実ぶり。昨年終盤に初Vと2度目のVを立て続けに飾ると、今年に入って3月に宮島で3度目のV。7月からのA1初昇級も確定的で、現A1勢を相手にV争いを演じても不思議はない。
勝浦真帆(岡山)
その他、宇野弥生、清水沙樹に今年優勝歴。中里優子、前原哉は前回のびわこで優出している。
宇野弥生(愛知)、清水沙樹(東京)
中里優子(埼玉)、前原哉(岡山)