阪神で「代打の神様」として活躍した関本賢太郎さんが10日放送のフジテレビ系「ジャンクSPORTS」(土曜・午後5時)に出演し、自身の引退試合でのレジェンド右腕のとんでもない投球を振り返る一幕があった。

 2015年の自身の引退試合・広島戦について「打てるボールが来るんじゃないの?」と話した関本さん。

 「大々的に関本の引退試合だってのが(対戦相手の)カープの方にも当然分かってると思って。数々の先輩たちの引退試合を見てたら、何となく忖度(そんたく)があるんですよ。ちょっと打ちやすいボールが来たりってのを僕も見てたから打席に入ったら打ちやすいボールが来るだろうと思ってたわけですよ」と話し出すと「涙をこらえながら打席に向かった時にカープはピッチャーが黒田さんだったんですよ。先輩ですよ。僕よりプロ野球のことをよく知ってはるし、メジャーから帰ってきたばっかり」と現役最終打席で対戦したのが、メジャー帰りの黒田博樹さんだったことを回顧した。

 「まあ、打たしてくれるんやろうって思ったら、初球からアウトローにビシバシやったんですよ」とポツリ。「ストレートがビシッと。次こそ真ん中と思って、真ん中来た!と思ったら、フォークでした。聞いてへん!って」と続けると「2球で追い込まれた。『次はまっすぐ来るやろ! 石原!』って。キャッチャーが石原(慶幸)やったんですけど、(次球は)スライダーがストライク(ゾーン)からボール、ぎりぎり。必死でバットを止めて。

4球目もアウトローにパーンと行って、僕も手が出なくて。三振やと思ったら、審判がボールって言ってくれて。石原が『ええっ!?』って言って。足場ならしながら審判の方に『ありがとうございます』って言ったら『おうっ!』って言ってくれて。審判の方は引退試合って分かってるから。カープバッテリーだけが分かってない」とその場面を再現した。

 「黒田さん…。全力で来るのがメジャーのやり方なのかなとか思い出して。でも、ここは日本やから。真ん中投げてくれんと!って。広島はCSかかってたけど、もう7点リードしてて。黒田さんで7点リードはもう勝ちなんですよ。

黒田さん、僕にヒット打たれたって、どうってことないんですよ」と訴えると「最後はフォークをなんとかバットに当ててピッチャーゴロ。せめて、ファーストにヘッドスライディングぐらいしようと思ったんですけど、3歩走ったぐらいで、もうボールが(一塁に)行ってました。もう最悪」と振り返っていた。

編集部おすすめ