◆イングランド プレミアリーグ 第36節 リバプール2―2アーセナル(11日・アンフィールド)

 前日に引き続き5試合行われ、日本代表MF遠藤航(32)が所属するリバプールは2位アーセナルと対戦。優勝が決まった直後のチェルシー戦で今季初先発を飾った遠藤だが、この試合はベンチでキックオフのホイッスルを聞いた。

 試合はリバプールが前半20分、ガクポが左サイドからロバートソンが放ったクロスに至近距離で頭を合わせて先制。1分後の同21分にディアスがソボスライのスルーパスに合わせてスライディングを敢行して左足で押し込み、今季の王者が立て続けにゴールを奪取。あっという間に2点をリードした。

 前半はこの後も完全にリバプールペース。追加点のチャンスを作り続けた。

 ところが後半2分、アーセナルのマルティネッリがトロサールが左サイドから放ったクロスに頭を合わせて1点を返すと、同25分、主将ウーデゴールが放った強烈なミドルをアリソンが横っ飛びでセーブ。しかし右ポストを叩いたこぼれ球にゴール前につめたメリーノが頭を合わせて、アーセナルが2―2の同点に追いついた。

 その後、同点弾を決めたメリーノが後半34分に一発レッドカードの反則で退場。勝利を目指したリバプールが押し上げたが、試合は2―2のスコアのままで終わり、ドローとなった。

 試合後スロット監督は「後半は前半の45分のような緊張感をもって戦うことができなかった。アーセナルのようなチームにそのような隙を見せたら痛い目を見る」と語り、2点リードをふいにした試合を振り返ったが、優勝が決まった後の消化試合で余裕の表情。

 しかし先週、今季限りでリバプールを退団すると発表したアレクサンダー=アーノルドが後半サブ出場した際に一部のサポーターからブーイングを浴びせられたことに対して意見を求められると、表情を引き締め、「誰もが自由に自分の意見を表明することができる。

それがヨーロッパに住む最大の恩恵だ。先発のブラッドリーに疲れが見えて、ベンチにいたワールド・クラスのアレクサンダー=アーノルドを起用した。試合に勝つための判断だった」と語り、一部ファンの怒りのリアクションについて冷静な態度を貫いた。

 遠藤は、数的優位に立って決勝弾が欲しい2―2の場面で攻撃的な采配をしたスロット監督が起用することはなく、出番なしで試合を終えた。

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