水野絵梨奈から改名した女優・映梨那(32)が舞台「フラガール―dance for smile―」(東京・新国立劇場中劇場、22日~6月2日)に出演する。報知映画賞作品賞などに輝いた映画「フラガール」(2006年)の舞台版。
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これまでE―girlsなどでダンサーとしても活躍してきたが、フラやタヒチは未経験。上半身の動きを止めることが特徴で「絶対難しいだろうなと逆に構えてしまった。変な癖を1回真っさらにする作業が必要で今、葛藤中です」。ダンス経験者ならではの問題にも直面しながら、足の皮がむけるほどの猛特訓に励んでいる。
過去にも舞台化されているが「(演出家の意図で)役者が捉えた役で作っていくというのがあった。逆に以前やられたのは見ないようにして、私らしく分析して、私がまどか先生として生きる意識をした」。
人知れず苦労したまどかは、自身にも重なるという。「子どもの頃から『努力の人だよね』と言われて、天才肌の人にはかなわないよねと比べられてきた。すごく悔しい思いをした」というが、本作の稽古を通じて「努力の人がかっこいいと自分を認められるようになった」と話す。
大ヒットしたNetflixドラマ「極悪女王」で演じたジャガー横田役も、アイドルレスラーだった主人公のクラッシュギャルズに人気では劣るものの、努力を重ねてチャンピオンベルトを保持した人だった。ジャガー本人と対面した際には「こんなに目に見えてオーラがある人がいるんだ」と圧倒された。
4年ほど前、23年に結婚した夫でダブルダッチ選手のTATSUYAと出会い、自身も「1回やってみたい」と遊び感覚で程度で参加。大会の観戦に行った際には周囲の誘いで当日エントリーし、結果はいきなりのベスト4。「負けたことが悔しくて、スイッチが入って。どうせなら1回勝ちたいな」と競技にのめり込んだ。ここでも努力を怠らず、昨年7月の世界大会では夫婦が所属するチーム「HEARTS」でパフォーマンス部門、フリースタイルバトル部門を制した。
順調に思えたが「ついていない」と今年2月に改名を発表。世界大会の直前に骨折したことも一因という。占い師に「仕事が好きで、役者としてダンサーとしている方が生き生きしている。とりあえず仕事運をよくしてほしい」と依頼しできた新しい芸名。「映画の映が入っていて、那は象形文字でいい意味があって」と喜んだ。大きな変化はまだ起きていないそうだが「これから運がついてくる予定。
◆映梨那(えりな)1993年2月8日、東京都出身。32歳。ダンスボーカルグループ・Flower、E―girlsの元メンバー。現在は主に女優として活動。2023年9月、ダブルダッチ選手のTATSUYAとの結婚を発表。160センチ。血液型A。
◆ダブルダッチ 2本のロープの間で色々な技をしながら跳ぶ。参加人数は回し手を含めて3~4人で、スピード、規定、フリースタイル、フュージョンの4種目。300年以上前に蘭人が米ニューアムステルダム(現・ニューヨーク)に持ち込んだのが発祥とされる。日本では1996年に日本ダブルダッチ協会(現・一般社団法人日本ジャンプロープ連合)が発足した。