◆ドラディション「DRADITION 2025 SOUL OF DRAGON」(16日、後楽園ホール)観衆915
プロレス界の“レジェンド”藤波辰爾が主宰する「ドラディション」は16日、後楽園ホールで「DRADITION 2025 SOUL OF DRAGON」を開催した。
メインイベントで2月28日に食道がんで亡くなった西村修さん(享年53)の追悼試合が行われ、藤波は新日本プロレスで西村さんと同じ第三世代だった永田裕志、小島聡と組んで「無我」に所属していた長井満也、プロレスリング・ノアの征矢学、竹村豪氏と対戦した。
会場には西村さんの妻・恵さん、4月に小学校に入学したばかりの長男・繭くんが来場。第1試合前には追悼の10カウントゴングがささげられた。西村さんが愛する家族が見つめる中、迎えたメインイベントで藤波は、征矢と2007年以来、18年ぶりにマッチアップ。力強いロックアップでホールを沸かせれば、ドラゴンスクリューで竹村を転がし躍動した。
最後は永田が西村さんの必殺技「コブラツイスト」で長井を絞め上げ、小島が今大会を欠場した天山広吉の「アナコンダ・バイス」で征矢を捕獲。そして藤波は必殺のドラゴンスリーパーで竹村からギブアップを奪った。
試合後、マイクを持った藤波は、天を見上げ「西村!これでいいのか!」と呼びかけ「お前の仲間たちがみんな今日、そろってくれたぞ」と万感を込め天国へメッセージをささげた。さらに「彼とはいろんなことがありました。でも最後にはこうやって彼にまつわる仲間が集まってくれました」と明かすと「僕も無我を彼にささげましたが、まだ、ちょっと無我…中途半端にとどまっているのがあるんで、もう1回、最後のケジメとして無我をもう1回やるか!なぁ西村」と95年秋に立ち上げた「無我」再興を誓った。
最後に繭くんがリングに上がり全選手と記念撮影を行った。バックステージで藤波は「子どもが上がってきたのは、ちょっとつらかったね…」と言葉をつまらせ、西村さんと絶縁していた「18年…後悔ばかりでね」とかみしめた。
さらに「無我」再興に「1回、無我を応援してくれたファンのためにも最後にもう1回、大会をケジメとして企画してもいいのかな」と明かしていた。
◆5・16後楽園全成績
▼メインイベント~西村修追悼試合~60分1本勝負
○藤波辰爾、小島聡、永田裕志(19分23秒、ドラゴンスリーパー)長井満也、征矢学、竹村豪氏●
▼スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○越中詩郎(9分16秒、首固め)AKIRA●
▼スペシャルタッグマッチ 15分1本勝負
△船木誠勝、関本大介(15分時間切れ引き分け)石川修司、黒潮 TOKYO ジャパン△
▼シングルマッチ 30分1本勝負
○田中将斗(11分21秒、スライディングD→体固め)LEONA●
▼タッグマッチ
田島久丸、○鈴木敬喜(7分26秒、サソリ固め)倉島信行、三州ツバ吉●
▼シングルマッチ
○MAZADA(9分50秒、首固め)アンディー・ウー●