毎年恒例のボクシングイベント「すみだボクシング祭り2025」が17日、東京・墨田区のひがしんアリーナで開催。2月24日に東京・有明アリーナで激闘を繰り広げて引き分けたWBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角海老宝石=と元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(29)=志成=が、トークショーを行った。

 WBAから暫定王者アントニオ・バルガス(米国)との団体内王座統一戦の交渉を指令されていた堤は14日、自身のXを更新し、目の手術を受けたため「休養王者」となる見通しを明らかにした。

 「もともと2年前ぐらいからちょっと痛くて、角膜に傷が入っていたとかで。ずっと痛いわけではなく、調子が悪い時は目が開けられない状態だった。だましだましでずっとやっていた。手術のタイミングで指名試合が組まれて、ほんのちょっとの期間の差でできないとなってこういう形(休養王者)になった。医者も驚くほどの回復力で、半年ぐらいかかると思ったら1週間ぐらいで良くなり、先生も引いていた。ご心配なく。大丈夫です」

 WBAの規定により、復帰戦は、暫定王者との王座統一戦となる見込み。暫定王者バルガスは7月にも世界戦を行う予定で、対戦相手にはWBA同級3位の比嘉が候補として挙がっている。

 比嘉は、バルガスとの対戦について聞かれると「ノーコメントです」と頭を下げた。一方で「僕はできるだけ早くやめたい人間なんで。ただ職業として求められているのであれば、頑張りたい」と現役続行の意思を示した。

 バンタム級は、主要4団体の世界王座を日本人王者が占めている。堤は、統一戦について「指名試合をクリアして、(統一戦が)できたらいいなというのはある。やりたい前の試合にやらなければいけない試合をクリアして、その先にやりたいことができたら」と話した。

 さらに、6月8日に有明コロシアムで行われるWBC王者・中谷潤人(27)=M・T=とIBF王者・西田凌佑(28)=六島=の王座統一戦について「西田選手がどういう作戦で来るか。中谷選手はどの距離も得意だし一発もあるので、西田選手の出方で変わる。西田選手は下馬評を覆してきた。大吾にも勝っているし、不利と言われているところで勝ってきている。そこの期待値はある」との見方を示した。

 堤と比嘉は1995年生まれの同級生。アマチュア時代からのライバルで親友でもある。この日も、昼ご飯で中華を一緒に食べてから来場したという。

 今後について、堤は「(負傷しているのは)目だけなので、他のトレーニングはバリバリやっている。

しっかり強くなって戻って来たい」と力強くコメント。比嘉は「僕もとりあえず、何かしら頑張って、いい人生にしていきたいと思っています」と最後までマイペースだった。

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