日曜のヴィクトリアマイルで23年阪神ジュベナイルFに続く2つめのG1タイトルを獲得したアスコリピチェーノ(牝4歳、美浦・黒岩陽一厩舎、父ダイワメジャー)は、一夜明けた5月19日は美浦トレセンで激戦の疲れを癒やした。

 担当の鈴木助手は「さすがにレースを走ったぶんの疲れは見られますね。

目つきなどを見ても、いつもよりおっとりしている感じ」と慎重にジャッジ。それでも「豪州やサウジと比べれば長い輸送がないぶん楽ですし、回復しやすいと思います」と前を向いた。

 4角15番手からのごぼう抜きという派手なレースぶりに「バスで移動中だったのでレースはラジオで。4コーナーで最後方にいると聞こえたときは厳しいのかなと思いましたが、最後の1ハロンくらいでやっと名前が呼ばれて。レース映像を見直して、改めてすごいなと思いました。普通だったらなかなか勝てない競馬でしょうから」と声を弾ませた同助手。「この馬のすごさはもちろん全体的な能力の高さもですが、一番は気持ちの強さかと。馬群でもまれても、少々の不利があってもひるみませんし、前の馬をかわそうと最後まで頑張りますから」と目を細めた。

 次走には安田記念・G1(6月8日、東京競馬場・芝1600メートル)が視野に入る。「牡馬とどれだけ戦えるかですね。マイル界の一番を目指して頑張りたいです」と言葉に力を込めた。

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