陸上の男子100メートルで世界陸上2大会連続ファイナリストのサニブラウン・ハキーム(東レ)、男子走り幅跳びで世界陸上3大会連続出場の橋岡優輝(富士通)が19日、都内の小学校で行われた「東京2025世界陸上 バトンプロジェクトキックオフイベント」に登場した。

 スペシャル授業で体作りや、バトンパスを伝授して小学生と交流を深め、サニブラウンは「こういうイベントはものすごく大切だなと改めて感じました。

子どもたちと触れ合うことによって、子どもたちが大きくなって自分の夢を追ったりかなえたりする。下の世代にどんどんつながっていくものだと思う」とさわやかに笑った。

 サニブラウンは前日の18日、セイコーゴールデングランプリ(東京・国立競技場)に出場予定だったが、当日に「足の違和感」で欠場となった。この日、状況を改めて問われ「足の状態は悪くはないですが、世界陸上を考えて。体の状態をコーチと色々話して、ここでリスクを負うべきではないと。残念ながら走ることはできませんでした。世界陸上でしっかり結果を出す。そこまでしっかり準備していく段階で、スケジュールと体の調子が合わなかった」と冷静に説明した。

 今シーズンは4月26日のダイヤモンドリーグ第1戦(中国)でシーズンインし、10秒42をマーク。例年に比べると出場している試合数は少ないが「もう一回アメリカに戻ってしっかり練習を積んで、体のコンディションも上げていかないといけない」と例年より約1か月遅い開催の世界大会へ、着実な準備を進めていく。

 昨年のパリ五輪では日本勢で唯一、準決勝に進んだサニブラウン。9秒96(追い風0・5メートル)の自己ベスト、世界大会での日本人最速記録をマークするも決勝進出ラインにはわずか0秒03及ばず、日本勢92年ぶりとなる五輪の決勝は逃した。

東京世界陸上で、さらなる飛躍を狙っている。

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