◆卓球 ◇世界選手権個人戦 第3日(19日、カタール・ドーハ=ルサイル・アリーナ)

【ドーハ(カタール)19日=宮下京香】女子シングルス2回戦で、前回23年大会銅メダルの世界ランク7位・早田ひな(日本生命)が同218位のネダ・シャハサバリ(イラン)をゲームカウント4―0(11―5、11―9、11―1、11―2)で快勝し、3回戦に駒を進めた。「昨日も勝利して100点、今日も勝利して100点です。

しっかりこの100点を続けられるように頑張りたいです」と勝利をかみ締めた。

 2回戦は五輪3大会に出場したパワーのある初対戦の相手。早田は「今日は守備の方で課題を持って臨んだ」と相手の動きを見ながら、サーブを代え、相手の強打にも冷静に対処した。痛めていた左腕の影響で出し切れずにいたバックハンドドライブも要所で決め、攻守で圧倒。2戦連続のストレート勝ちにつなげた。

 左腕の状態が良くなってきて「相手を冷静に見ることができた」と視野も広がってきた。この試合前にはメディアがSNSに上げた動画を見て、両ハンドドライブのフォームも修正したといい「今までの元の自分が試合を重ねるごとに出てきている」と手応えを得た。その一方で1プレーのミスに関しては「初めての相手だったけど、サーブレシーブで少し戸惑ってしまたり、(サーブ)3球目もちょっと打ちあぐねてしまった部分もあった。そういった1本は積めていかないと、ここからどんどん格上の選手になったりしたときに命取りになる」と反省した。

 2大会連続のメダル獲得に期待がかかる今大会のテーマは「楽しむ」ことだ。大会前には昨夏に左腕を負傷後は「暗いトンネルの中にいる」と表現していたが、2試合を終えて「勝負師という感覚がどんどん出てきているのはあるので、それをプラスに考えている。最近は腕のことを気にして、というプレーが多かったけど、だんだん抜けだしつつあるんじゃないかと思います」と明かし、表情は明るい。

目の前の課題を乗り越えた先に、世界一のタイトルが待っている。

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