◆サッカー・静岡県高校総体準々決勝 静岡学園1―0清水東 (31日、IAIスタジアム日本平)

 準々決勝が行われ、4強が決まった。3連覇を狙う静岡学園は雷雨で前半6分から99分間の中断を乗り越え、後半8分にDF筒井龍之介(3年)が決勝弾。

清水東を1―0で下した。浜松開誠館は浜松南を2―0で破り4年ぶりの準決勝進出。2年生ボランチコンビのMF古橋藍伍が前半12分に先制し、21分にMF間渕壱咲(いっさ)が追加点を決めた。藤枝東、磐田東も4強に進んだ。1日の準決勝は中断の影響で開始時間が変更。静学・開誠館戦は午後0時半、磐田東・藤枝東戦は同3時から行われる。

 王者・静学が難しい試合を制した。所属するプレミアリーグが25日まで行われていたため、準々決勝が今大会初戦。緊張による硬さがあった。清水東は5バックで最終ラインを固め、カウンター狙いを徹底してきた。プレミアで対戦するJリーグチームの下部組織とは全く違う戦い方。川口修監督(51)は「こじ開けるのは難しいと思っていた」と振り返った。

 それでもイレブンは高い壁をぶち抜いた。後半8分、MF山県優翔(3年)の左CKに、ニアサイドの筒井が頭を合わせて均衡を破った。188センチの高さを生かしたセンターバックは「公式戦初ゴールです。いいボールが来たので合わせるだけでした」と声を弾ませた。1月の新人戦から最終ラインを守り続けており、指揮官も「足元の技術がある選手。自信がついたと思う」と笑顔を見せた。

 ハプニングにも負けなかった。試合は雨の中で始まったが、前半6分に雷が鳴ったため中断。その後も断続的に雷鳴が響き、再開まで1時間39分を要した。だが選手はロッカールームでじれることなくリラックス。少しずつ体を動かし「気を引き締めていこう」と声を掛け合い、集中力を高めていった。

 清水東をシュート1本に抑えて快勝発進し、準決勝は浜松開誠館と戦う。

「絶対に勝ちます」と筒井。全国屈指のテクニシャン集団が、3連覇へ突き進む。(里見 祐司)

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