◆サッカー・静岡県高校総体準々決勝 浜松開誠館2―0浜松南 (31日、遠州灘海浜公園球技場)

 準々決勝が行われ、4強が決まった。3連覇を狙う静岡学園は雷雨で前半6分から99分間の中断を乗り越え、後半8分にDF筒井龍之介(3年)が決勝弾。

清水東を1―0で下した。浜松開誠館は浜松南を2―0で破り4年ぶりの準決勝進出。2年生ボランチコンビのMF古橋藍伍が前半12分に先制し、21分にMF間渕壱咲(いっさ)が追加点を決めた。藤枝東、磐田東も4強に進んだ。1日の準決勝は中断の影響で開始時間が変更。静学・開誠館戦は午後0時半、磐田東・藤枝東戦は同3時から行われる。

 浜松開誠館の古橋が「打倒・静岡学園」への道を切り開いた。前半12分、ペナルティーエリア外から思いきり左足を振り抜き、先制点を決めた。浜松南は4カテゴリー下の西部地区1部リーグに所属するが、前戦では開誠館と同じプリンスリーグ東海所属の富士市立を破り勢いに乗っていた。「堅い試合になったら、ズルズルいってしまうと思っていた。早めに先制点を取れて良かった」と胸をなで下ろした。

 準決勝が翌日に控える過酷な連戦を見据え、今季リーグ戦のスタメンは1試合だけだった古橋がボランチで先発起用された。

青嶋文明監督(56)は「今、急成長している選手。自陣から相手のところまで幅広くプレーして、少しずつ得点に絡めるようになってきた」と高く評価した。追加点を決めたのは古橋とコンビを組んだ間渕。21分にゴール前で味方にパスを送り、こぼれ球に反応して押し込んだ。間渕もリーグ戦出場は1試合だけで「やってやろうと思っていました」と喜んだ。

 準決勝の相手は絶対王者の静岡学園。昨年11月の全国高校選手権県大会決勝は0―2で敗れ、その前年の同準決勝でも0―1で全国への道を阻まれた因縁の相手だ。「(昨年は)圧倒されていて開誠館が何にもできなかった。粘り強い開誠館らしい試合をしたい」と古橋。先輩たちの借りを“3倍返し”するチャンスが来た。(伊藤 明日香)

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