◆欧州CL決勝 パリSG5―0インテル(5月31日・ミュンヘン)

 2024―25年シーズンの欧州王者を決める一戦が行われ、パリSG(フランス)がインテル(イタリア)に5―0と勝利し、クラブ史上初優勝を果たした。パリSGは19―20年に次ぐ2度目の決勝で頂点に。

かつて在籍したアルゼンチン代表FWメッシ(21~23年)、フランス代表FWエムバペ(18~24年)を擁してもつかめなかった栄冠へ、とうとうたどり着いた。インテルは15季ぶり4度目の優勝に届かなかった。

 試合は前半からパリSGが流れをつかんだ。前半12分、相手陣内に押し込むと、19歳のフランス代表FWドゥエが右サイドの裏に抜け出して中央へラストパス。これを右サイドバックのモロッコ代表DFハキミが押し込んで先制に成功した。元インテルのハキミは、貴重な先制ゴールにも派手なゴールセレブレーションは行わず、古巣への敬意を示した。

 さらにパリSGは同20分、自陣でのボール奪取からカウンターを発動。エースのフランス代表FWデンベレから右サイドにボールを振ると、ラストパスを受けたドゥエがシュート。インテルのイタリア代表MFディマルコをかすめてコースが変わり、追加点となった。堅守のインテルに対し、パリSGが2点のリードを奪って前半を終えた。

 2点のリードを奪われたインテルは、後半9分に2枚替えを敢行。フランス代表DFパバール、ディマルコを外し、ドイツ代表DFビセック、ポーランド代表MFザレフスキを投入した。

しかしパリSGは前に出てくるインテルの背後をつき、後半18分にはFWドゥエが抜け出して追加点。19歳の俊英は、この日2ゴール1アシストと決定的な仕事を果たし、後半22分に交代した。さらにパリSGは同28分、カウンターからジョージア代表FWクワラツヘリアが抜け出して試合を決める4点目を奪った。さらに同41分にも途中出場の19歳MFマユルが5点目を決めた。

 豊富な資金力を元に、メッシやブラジル代表FWネイマールなど、数々のタレント陣を擁してクラブ力を高めてきたパリSG。しかし昨季までの絶対的エース、エムバペがRマドリードに移籍した今季は、ルイス・エンリケ監督の下でタレントだけに頼らないチームへと変容。エースのフランス代表FWデンベレを軸に、ドゥエや20歳のポルトガル代表MFジョアンネベス、23歳のエクアドル代表DFパチョら若き力の成長もあり、頂点に立った。

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