宝塚歌劇団を8月10日付で退団する星組トップスター・礼真琴(れい・まこと)が1日、兵庫・宝塚大劇場での星組公演千秋楽で、サヨナラショーを行った。

 2009年入団の95期生。

音楽学校を首席で卒業し、若手時代から歌、ダンス、芝居と高いレベルで3拍子そろった逸材として、早くから抜てきが続いた。19年10月14日付で星組トップスターに就任。相手役に舞空瞳を迎えた。入団11年目で、令和、95期生として誕生した初のトップスターとなった。同年「眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~」「Ray―星の光線―」で大劇場お披露目を果たす。

 星組一筋17年目での集大成となった礼は、サヨナラショーで「王家に捧ぐ歌」(22年)より「世界に求む―王家に捧げる歌―」で星組生のコーラスの中、銀橋で熱唱した。また「BIG FISH」(24年)より「終わり方 How It Ends」をソロで披露。客席のペンライトが揺れた。さらに「RRR×TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~」(24年)より「エッタラジェンダ Etthara Jenda」で歌い踊り、客席おりもするなど約30分間のサヨナラショーで宝塚人生を振り返った。

 退団セレモニーでは、宝塚歌劇団の正装である黒の紋付きに緑のはかま姿で、最後の大階段をおりた礼。同期からは同組の、ひろ香祐から花束が送られ思わず笑みがこぼれた。礼はコロナ禍で苦しんだ日々を振り返り「自分の最後の日には、仲間たちの最高の笑顔、そしてお客様の最高に幸せな顔が見たい。

ただそれだけを願い続けました。そして今、それが現実となり、こんなにも満ちたりた気持ちで今日を迎えることができましたこと。感謝の思いでいっぱいでございます」と感無量の表情。また「まだまだ東京公演の千秋楽まで成長し続けていけますよう、私らしく体力と筋肉を使って最後の日まで駆け抜けてまいりたい」と、前を向いた。最後は「星組サイコー」と、6回のカーテンコールに笑顔で応じ、宝塚大劇場に別れを告げた。

 東京宝塚劇場は28日~8月10日に上演される。

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