日本テレビは3日、巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんの死去を受けて、同日午後7時から追悼特番を放送することを、急きょ決定した。徳光和夫らが出演する。
特番タイトルは「緊急特番 ありがとう長嶋茂雄さん ミスタープロ野球 永遠に…」で、午後7~9時に2時間にわたって放送する。当初、同枠は人気バラエティー「オモウマい店」「踊る!さんま御殿」などを放送予定だった。
同特番には、芸能界きってのG党・徳光和夫らが出演。長嶋さんの栄光の現役生活17年や巨人軍監督2期15年、教え子・松井秀喜氏との秘話、国民栄誉賞受賞など数々の功績を同局に眠る秘蔵映像を交えながら生放送で振り返る。
また、CS放送「日テレジータス」では午後9時から、1974年10月14日の長嶋さんの引退試合などを放送する。
同局の福田博之社長は、訃報を受けて「突然の悲報に触れ、ただただ然としております。選手としても、監督としても、コメンテーターとしても、常に“華”があり、まきに“記憶に残る”存在でした」などと追悼した。
◆日テレ社長コメント
私が幼稚園児だったころ、初めて着たジャイアンツのユニフォームの背番号が「3」でした。長嶋さんの開志と情熱に憧れ、プロ野球に熱狂しました。引退試合のセレモニーを観ながら、テレビの前で涙が溢れてきました。「ひとつの時代が終わった…」という脱力感でした。そして今、あまりに突然の悲報に触れ、ただただ然としております。
日本テレビの野球中継において、長嶋さんは、選手としても、監督としても、コメンテーターとしても、常に華があり、まきに記憶に残る存在でした。監督時代には、プロ野球ファンにもっと楽しんでもらいたい、プロ野球を知らない人にも野球の面白さを知ってもらいたいとの思いから、ベンチ裏やブルペン映像の放送を許可してくださいました。愛情深い熱い言葉を、日本テレビの実況アナウンサーたちにもたくさんかけてくださいました。
引退後は、日本テレビのバラエティー番組やイベントにご出演いただき、そのおちゃめな姿は幅広い世代の視聴者を魅了しました。特に、91年の「世界陸上東京大会」でレポーターとしてご活躍いただいた姿が忘れられません。100m金メダリストのカール・ルイス選手にスタンド席から「ヘイ、カール!」と呼びかけ、身を乗り出して握手をされたシーンは、お人柄をあらわす名シーンとして、多くの視聴者の心に残りました。
最後まで東京ドームで選手らを激励するなど、常に野球の未来を考え、情熱をかたむけてくださった長嶋さん。そんな在りし日のお姿を偲びながら、感謝の気持ちと共に、衷心よりお悔やみを申し上げます。