歌舞伎俳優の市川染五郎(20)が、2026年上演の「ハムレット」(デヴィッド・ルヴォー演出)でストレートプレーの舞台に初挑戦することが4日、分かった。染五郎がデンマーク王子ハムレット、舞台初挑戦の當真あみ(18)が恋人のオフィーリアを演じる。
「オセロ」「マクベス」「リア王」と並ぶシェークスピア4大悲劇の一つ。父を殺され、復讐(ふくしゅう)の思いを胸に苦悩するハムレットを演じる染五郎は「歌舞伎もそうですが、シェークスピア劇は現代人の価値観や感覚では理解しづらい部分も多いと感じます。それをいかにして現代の方々の心に届けるか。生きた演劇、生きた『ハムレット』を目指して取り組みたい」と意気込んでいる。
松本白鸚(82)を祖父に、松本幸四郎(52)を父に持つ高麗屋の御曹司。昨年5月公開の映画「鬼平犯科帳 血闘」、今年4月の新作歌舞伎「木挽町のあだ討ち」などで注目され、成長著しい有望株だ。端正な顔立ちと確かな演技力を持つ染五郎が、過去に祖父と父も演じたハムレット役で新境地を開拓する。
26年5月に東京・日生劇場、6月に大阪・Sky シアター MBSで上演。ほかに愛知公演も予定されている。