落語家の桂文珍が5日、肺炎のため3日に89歳で死去した長嶋茂雄さんを悼んだ。阪神ファンでありながら、松井秀喜さんと懇意にし、また昨年の「大東京独演会」でも「桂文珍」と書かれたオレンジの巨人応援タオル、「BUNCHIN 55」とプリントされたユニホームを披露するなど、球団の垣根を越えてプロ野球、そして長嶋さんを愛していた。

 この日、大阪市北区の天満天神繁昌亭で取材に応じて「残念…」と話してからしばらく声を詰まらせ「…に尽きますな」としんみり。続けて「阪神ファンであろうが、どこのファンであろうが、チームを越えて応援したくなるような、ファンになるような方。素晴らしい功績を残されたミスターですから」と背番号3をたたえた。

 そして自身が「若手育成特別顧問」と審査委員長を務める「第11回若手噺家グランプリ」(通称・ハナグリ=18日、同所)に出演する若手を見渡して「この中から長嶋監督のようなスーパースター、ミスター落語が出てくれるように応援していただきたいと思います」とエールを送っていた。

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