6日の金曜ロードショー(後9時)は、ディズニーアニメの「リロ&スティッチ」(2002年、日本公開は03年)が本編ノーカットで登場。同日、実写版が公開されるのに合わせての放送となる。

 公開時には米アカデミー賞の長編アニメーション賞にノミネート。ちなみに、ちょっと話はズレるが、同年の受賞作はスタジオジブリの「千と千尋の神隠し」だった。キャメロン・ディアスの「The Oscar goes『Spirited Away』,Hayao Miyazaki」の声は今でも脳裏に残っている。

 実写版は米国では5月23日に公開。同日公開の「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」を押さえ、北米ではオープニング3日間で1億4600万ドル(約209億円)という驚異的な興行収入を記録。同時期の作品としては史上最高の数字となった。日本でもヒットが期待されるが、劇場に行く前に金ローで「おさらい」をしておくのもいいのではないか。

 さて、物語の舞台はハワイ・カウアイ島。両親を事故で亡くした少女・リロは年の離れた姉・ナニと2人で暮らしていた。ただ、リロには友達がおらず、家庭は崩壊寸前。そんな中、ナニはリロのために保健所から犬を引き取ることを決めた。リロは1頭の”犬”を気に入り、スティッチと名付けるが、実はそれは犬ではなくエイリアン。

銀河連邦から脱出した生物兵器「試作品626号」だった。

 そうとは知らず仲良くなろうとするリロだが、スティッチはなかなか言うことを聞かない。リロを引き取ろうとする福祉局のバブルス、スティッチを宇宙に連れ戻そうとする開発者のジャンバと監視役のプリークリーらを巻き込んで次々とトラブルや事件が起こる中、リロとスティッチの関係はどうなっていくのか―。

 エイリアンとディズニー。一見すると結びつきそうにない両者の関係が面白い。キャラクターこそ「ザ・ディズニー」だが、オープニングシークエンスは、どう見ても「スター・ウォーズ」シリーズの銀河元老院の会議場。ハイパードライブでワープするシーンや途中の峡谷での戦闘シーンも「あれ、見たことあるような…」と感じる人もいるのではないだろうか。

 ところで、先週まで3週連続で放送された「ミッション―」シリーズと本作には、つながりがある。バブルスの声優を務めているのはヴィング・レイムズ。そう、トム・クルーズ演じるイーサン・ハント以外では唯一全作品に出演している「メカニック担当」のルーサー役だ。コワモテだけと心根が優しいというところは、両キャラクターに共通。最後に”正体”が判明した時には思わずニヤリとしてしまった。

(高柳 哲人)

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