東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)の高橋渉代表取締役社長(兼)COO(67)が6日、報道陣に就任あいさつを行った。この日は東京ディズニーシー(TDS)8番目のテーマポート「ファンタジースプリングス」(FS)のオープン1周年記念日にあたり、TDSFSホテルで囲み取材に応じた。

高橋氏は取締役常務執行役員経営戦略本部長委嘱ホテル事業担当から4月1日付で社長に就任した。

 おもな問答は以下の通り。

 ―社長就任から2か月。

 「スケジュールはびっしりです。今までは自分の経営戦略だけを考えてましたけども、こういう機会で皆様方に会社がどんなことをやっているのかを伝えていくことが非常に重要なことだと思います」

 ―2035年までに目指す長期経営戦略を発表した。

 「TDRが軸ですので、ここをさらに発展させていかないといけない。経済環境が厳しいなか、どんな風に手を打っていくかが一番。それだけじゃなくて、クルーズ事業(2028年度就航)というまったくやったことがない事業にチャレンジして新たな市場を開拓していく。この2点に注力していきたい」

 ―チケット代値上がりに対して。

 「従来はパークの価値が上がったので相応分のチケットの価格を改定させて頂いた。それについては変わらないが、昨今の情勢をみて物価高で他が上げているからうちも上げる、ではなくて、魅力度も当然上げて国民の生活をしっかり見極めながら、単なる値上げという形ではなく、例えばいろんな券種を導入したり、季節に応じて、コアなファンにどう来て頂けるか。今の6つの価格帯も見直しながら考えていきたい」

 ―Mrs.GREEN APPLEが夏のスペシャルイベント「サマー・クールオフ at TDR」(7月2日~)のテーマソングを担当する(この日にYouTubeで一部公開)

 「ディズニーの財産じゃなくて、あきらめたのかとおっしゃる人もいますが、いろんな楽しみ方があるんですね。

しかもこれがベイマックスのアトラクション(東京ディズニーランド『ベイマックスのハッピーライド』)とマッチングしてるんです。そこにMrs.GREEN APPLEさんのファンの方が来てくれたら、こんなに楽しいのかと思って頂ければ、広がっていくわけです。すべてのところでゲスト目線でどう楽しんで頂けるかがこの事業の大切なところなんです」

 ◆高橋 渉(たかはし・わたる) 1957年7月19日生まれ。関西大学文学部卒業後、81年4月にオリエンタルランド入社。2002年に広報部長、07年にイクスピアリ社長などを経て今年4月に代表取締役社長(兼)COOに就任。

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