サッカー日本代表は7日、26年北中米W杯アジア最終予選インドネシア戦(10日・パナスタ)に向けて、大阪・堺市内で練習を行った。初選出で今回の招集メンバー最年少のMF佐藤龍之介(18)=岡山=は、5日のオーストラリア戦ではベンチ外。

小野伸二氏(45)が日本史上最年少の18歳272日で出場して以来、史上2人目となる10代での本大会出場へ向け、次戦でのW杯最終予選最年少デビューと“一発回答”に挑む。

 記録づくしのA代表デビューへ、準備万端だ。18歳238日でインドネシア戦を迎える佐藤は、出場すればJリーグ発足後の同予選最年少出場記録(香川真司、19歳212日)を更新。得点を奪えばA代表の最年少得点記録(金田喜稔、19歳119日)も塗り替える。代表デビュー戦に向けて本人は「何も失うものはない。得点も狙っていきたい」と目をギラつかせた。

 招集後初戦となったオーストラリア戦ではベンチを外れた。世代別代表の常連ではあるが「全然観客の数も違って、1試合の重みもはるかに大きい」と実感した。長友らと会話しながら観戦し「もう少しゴールを脅かすプレーがあれば」と代表のピッチに立つ姿をより鮮明に思い描いた。

 「あそこで活躍できる選手がやっぱり上にいける」。確信に似た感覚を、現実にするために練習から「積極性」を胸に刻む。初招集、今回のメンバー最年少だからこそ森保一監督(56)も求めている部分だ。

招集後の活動で佐藤は手応えをつかみ「自分のプレーが出せている印象がある」と出番を心待ちにする。「緊張は…すると思います」と笑うが、日本2人目となる10代でのW杯出場を引き寄せるには“一発回答”あるのみ。勢い止まらぬ超新星がデビュー戦でまばゆい輝きを放つ。(森口 登生)

 ◆佐藤 龍之介(さとう・りゅうのすけ)2006年10月16日、東京・西東京市生まれ。18歳。FC東京の下部組織に入団。同U―18所属時、歴代3位(当時)の年少記録となる16歳4か月20日でリーグ杯出場。今季は育成型期限付き移籍(18歳~23歳までが対象)で岡山加入。ポジションはMF。J1通算17試合4得点。利き足は右。171センチ、65キロ。

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