3日に肺炎のため89歳で死去した巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんの通夜が7日に、告別式が8日に東京・品川の桐ヶ谷斎場「雲」で執り行われた。喪主の三奈さんは、リハビリに励む長嶋さんへ向けて、松井秀喜さんと小さな約束をしていたことを7日の通夜のあいさつで明かした。
松井さんが38歳で現役を引退した時。長嶋さんは引退の事実が書かれた新聞記事を三奈さんに見せながら「パパもね、引退したの38歳なんだよ、松井と一緒なんだよ」と声をかけた。三奈さんは「ちょっと寂しそうな、でも、誇らしげな顔」をしていたことを今でも明確に覚えているという。
三奈さんは「言っていいのか、わからないんですが…」と松井さんとある約束をしていたことを明かした。「松井さんが次の巨人の監督になられるかのような雰囲気を父に醸し出しておけば、父は毎年そのことを楽しみにリハビリをもっともっと頑張るので、松井さんどうか父が100歳になるまで言い続けてください」。題して「監督やるやる詐欺」と名付けた作戦を遂行していたことを告白。三奈さんは「ここで話してしまったので、多分、父も聞いているかと思います」と思いをはせた。