バスケットボールのBリーグ1部・レバンガ北海道は9日、パリ五輪男子日本代表の富永啓生(24)の入団会見を行った。

 札幌市内のホテルで行われた会見に出席した富永は「折茂武彦代表などレバンガ北海道のたくさんの方々の熱烈なオファーが入団を決定付けるきっかけとなった」と明かした。

将来的なNBA入りを目標とする中、「これからたくさん努力をしなければならないが、これがNBAに行く一番の近道と思いました」と語った。

 富永は愛知・桜丘高から米レンジャー短大に進み、NCAA1部のネブラスカ大に編入した。その後はNBA入りを目指す中で、今季はNBA下部Gリーグのマッドアンツでプレーしていた。

 初参戦となるBリーグについて「最終目標がNBA選手になるということは本当に変わらない。そのためにどの道を選ぶのか考えた結果、Bリーグは今、盛り上がってきていて、レベルも上がってきている。そこで活躍することで自分のキャリアのレベルアップにもつながると思う」と話した。

 来季の新体制で、トーステン・ロイブルHCが就任した。同氏はアンダーカテゴリーの日本代表のヘッドコーチを務め、富永も出場した東京五輪3人制代表も指導してきた。

 U―16、18日本代表にも選ばれてきた富永は長年のロイブル氏との関係性に言及し、「自分がアメリカの大学に行ったのもロイブルコーチに背中を押してもらったから。本当に恩師でもあり、互いに信頼関係を持っているコーチとやるのは大事。彼が自分の強さというのを引き出してくれた」と入団の決め手の一つになったことを告白。さらに「ロイブルコーチは、コート内では厳しく、本当に間違っていることは間違っていると言ってくれる。

コート外でも真摯に話を受け止めてくれる。そこが一番、彼をリスペクトしている部分です」と語り、同氏に全幅の信頼を寄せている。

 3点シュートなど日本人離れした攻撃センスを誇り、「武器の3ポイントシュート、後はスコアラーとしてチームに貢献できたらいい」と自信をのぞかせる一方、「オフェンス以外のディフェンスの部分でもチームを勝利に導ける選手になるのが一番のレベルアップにつながると思う」と総合力アップを目指す。

 北海道は今季21勝39敗でB1東地区5位で、2026年秋開幕の「Bプレミア」に参戦する。契約は来季いっぱいまでだが、富永は「北海道のバスケットを盛り上げたいという気持ちもある。その中で、日本一やCS(チャンピオンシップ)を本気で狙っていきたい。一試合一試合を全力で戦っていく」と目を輝かせた。

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