東京Vは9日、DF千田海人(30)が、J1で首位の鹿島に完全移籍することが決まったと発表した。クラブを通して、千田は「移籍を決めた理由としては、J3からキャリアをスタートさせて今年で9年目。

31歳になりました。残されたサッカー人生で、鹿島アントラーズでJ1優勝に向けて戦うこと、そしてアジアの舞台で戦えるチャンスを自分に与えていただいたのなら、自分はそれに挑戦したいと思ったからです。

僕はヴェルディが大好きですし、シーズン途中でクラブを離れることに対して複雑な思いがありました。応援してくださった皆様にもがっかりさせてしまったかもしれません。申し訳ありません。全ての方に応援していただける選択だとは思いませんが、今回は自分の選択に責任と自信を持って挑戦していきたいと思います。この2年半、クラブと自分と共に戦い、成長してきてくださった東京ヴェルディに関わる全ての皆様に感謝しています。ヴェルディのことも応援していますし、僕も負けないように新天地で更に成長できるよう頑張ります。ありがとうございました」とコメントした。

 千田は神奈川大から、17年に当時J3の秋田でプロキャリアをスタートし、秋田では6シーズンプレーし、20年にはチームのJ2昇格に貢献。23年に当時J2の東京Vへ移籍し、チームが16年ぶりのJ1昇格を果たした昨年は自身初のJ1で主に3バックの中央で27合に出場。今季も開幕スタメンを飾ったが、2度負傷離脱する期間があり、ここまで8試合出場にとどまっていた。

 鹿島は主力DF関川が「左膝複合靱帯(じんたい)損傷」で長期離脱しており、代役として身長186センチの高さを生かした競り合いと対人守備の強さが武器のセンターバックに白羽の矢が立った形に。すでに負傷からも復帰しており、J3からステップアップしてきた男が、J1優勝を目指す名門の一員として力を発揮する。

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