東京・墨田区スポーツ協会に加盟する「墨田区ラグビーフットボール協会」(しもむら緑会長、大谷浩一郎理事長)が8日、錦糸公園野球場でラグビーの区民スポーツ大会を開催した。今年8月にイングランドで「女子ラグビーワールドカップ(W杯)2025」が開催されるだけに、未就学児や小学生のラグビー体験会、すみだラグビースクールと東京西多摩ラグビースクールとの交流試合には女の子の姿も多数。

高校生対象のラグビークリニックも行われ、約150人が参加した。

 設立11年目の同協会によるこのイベントは今回で3回目。区内にラグビーの専用グラウンドがないことから昨年5月、野球場での初開催にこぎつけ、前回の同12月には東京向島ロータリークラブから墨田区へ寄贈された可動式ラグビーポールが初お目見え。今回から常置されるようにもなり、ラグビーを通した地域内連携、競技の地域浸透が進むなかで子どもたちが充実の汗を流した。

 「皆さんのお支えで今回も開催できました。良い環境でラグビーができるよう、墨田区ラグビー協会としてこれからも尽力していきます」としもむら会長。午前の部でのラグビースクール交流会を終え、大谷理事長も「みんなの楽しげな大きな声を聞いて、僕も元気が出ました」と話し、けがなく熱心にプレーした子どもたちを称えた。

 午後に行った高校生対象のラグビークリニックでは、日本ラグビーフットボール協会の「スクラムジャパン」助成金を活用して実施。地域ラグビーの普及育成活動の支援が受けられるもので、近隣自治体でラグビー部のある高校、墨田工科、都立東、開成、独協の4校が参加した。

 墨田区スポーツ協会の澁谷哲一会長は「ラグビーのできる区内の環境が整いつつある。ジュニアからシニアまで幅広い皆さんにラグビーの魅力を感じていただきたい。区内のラグビーがますます盛り上がっていけば」とあいさつ。

墨田区の山本亨区長も以前から「すみだから日本代表の選手を」と話してきており、今後も地域一丸となってスクラムを組んでいくことを改めてアピールした。

 8月22日開催の女子ラグビーW杯には、愛称「サクラフィフティーン」の女子日本代表が出場する。ワールドランキング11位としてプールCに入り、同24日にアイルランド(同5位)、同31日にニュージーランド(同3位)、9月7日にスペイン(同13位)の各代表と戦い、上位2チームが準々決勝に進出。決戦に備え、7月19日にミクニワールドスタジアム北九州、同26日に秩父宮ラグビー場でスペイン代表とテストマッチに挑み、国内での最終調整を行う。しもむら会長も「墨田区内でもぜひとも盛り上げていきたい」と話し、サクラフィフティーン躍進への後押しを約束した。

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