◆第66回宝塚記念・G1(6月15日、阪神競馬場・芝2200メートル)

 グランプリホースの誇りで主役の座は譲らない。昨年の有馬記念で鮮やかな勝利を飾ったレガレイラは、レース後に右前脚第1指骨剥離(はくり)骨折が判明。

その大一番以来となる復帰戦へ、太田助手は「カイバ食いも含めて順調。細かいところを修正しながら、しっかり負荷をかけていきたい」と5月9日に帰厩し、調整に不安はない。

 それは頼れる鞍上も同様だ。美浦・Wコースで1週前追い切りに騎乗した戸崎は「久々を感じさせない動き。前走は接戦のなかで根性を見せ、改めて力を示してくれた。体は引き締まった感じがある」と好感触。外レッドヴェロシティ(7歳3勝クラス)を2馬身追走する形から、7ハロン95秒7―11秒6の馬なりで楽々と併入したフットワークは貫禄十分だった。

 23年にホープフルSで、史上初の牝馬による2歳混合G1制覇。昨年は牡馬が相手の皐月賞(6着)や日本ダービー(5着)へ果敢に挑んだが、秋のエリザベス女王杯(5着)まで不本意な結果が続いた。「昨年一年間は歯がゆかったが、(最後に)彼女らしい競馬をしてくれた。試行錯誤したことが形になりました」と太田助手。まだまだ伸び盛りの4歳牝馬はファン投票2位での出走。

期待や楽しみの方が大きい。(坂本 達洋)

 ◆宝塚記念&有馬記念V グレード制導入の84年以降、これまで12頭。うち前年の有馬記念優勝馬による翌年の宝塚記念制覇は96年マヤノトップガン、99年グラスワンダー、12年オルフェーヴル、13年ゴールドシップ、21年クロノジェネシス、23年イクイノックスの6頭。

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