大相撲で史上最多45度の優勝を誇り、日本相撲協会を退職した前宮城野親方の白鵬翔さん(40)が9日、都内で記者会見を行った。同日付で協会を退職するに至った経緯などを説明。
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白鵬さんは常々、「相撲を五輪競技にしたい」と話していた。今回、退職を機に、夢の実現に本格的に動き出した形だ。「世界には150か国に相撲(と似たような競技があり)、チャンピオンがいる」と会見で語った白鵬さんが、世界と相撲のつながりを強く認識した映像がある。
初代・若乃花(花田勝治さん)が親方時代に、相撲に似た競技の存在を確かめるため、世界各地を訪れたNHKの特番だ。花田さんは韓国、モンゴルなどを周り、エジプトにも足を延ばした。そこにあったのが、裸でまわしのようなものを締め、組み合う人たちが描かれた壁画だった。「相撲の決まり手が描かれていた。相撲は世界にある。いつか自分も若乃花さんのように世界を巡ってみたい」。そう言って目を輝かせていた白鵬さんの新しい旅が始まる。