大相撲の幕内・欧勝馬(鳴戸)が10日、東京・墨田区の部屋の稽古で、十両・欧勝海(鳴戸)と10番相撲を取った。右四つから力強く寄り切り、9勝1敗と状態の良さをうかがわせた。

 東前頭6枚目だった先場所は10勝5敗の好成績で、名古屋場所(7月13日初日・IGアリーナ)の新三役が濃厚。序盤戦は横綱戦が組まれる可能性が高く、横綱・豊昇龍(立浪)は2015年春にモンゴルから同じ飛行機で来日。新横綱・大の里(二所ノ関)は日体大時代の2学年後輩と、2人の横綱とも縁が深い。「後輩と友達ですね(笑)」と笑顔で語ると、「(対戦する時は)意識すると思うし、2人とも相手を意識してくると思う。そこは自分だけではないので、変わらない」と話した。

 大の里とは学生時代に2年間同じ稽古場で、ともに汗を流してきたが、「相撲はあまり取らなかった。よく稽古はしたが、2人ではあまりしなかった。大会の決勝戦で当たることも多かったので、どちらも意識して、相撲がダメになるので、稽古はあまりしなかった」と、互いに学生時代から意識しあう存在だったという。

 2人の横綱戦へ向けては「思い切って自分の力を出し切っていきたい。自分の相撲を取れ切れれば」と、闘志を燃やした。(大西 健太)

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