◆2026年北中米W杯アジア最終予選▽第10戦 日本6―0インドネシア(10日・市立吹田サッカースタジアム)
FIFAランク15位のサッカー日本代表はホームで、26年北中米W杯アジア最終予選の最後となる同123位のインドネシアと対戦し、6―0で完勝した。最終予選はC組で7勝2分け1敗とし、最終順位は1位。
この日、2ゴールを決めたMF鎌田大地は「前回のオーストラリア戦の反省点を踏まえて、(MF佐野)海舟は6番じゃなくて8番的なポジションで前に攻撃参加する形を取っていて、うまく僕やタケ(久保建英)にボールが入った時に、海舟がうまく追い越す動きや、いいタイミングで入ってくれたり、すごいいいコンビネーションができた」と明かした。
その上で、「アジアの戦いと欧州のW杯に出場するチームとの戦いは全然違ったものになる。試合を重ねるごとに自分たちの問題点や課題がたくさん出てくると思う。チーム一丸となって戦って、その都度出た課題を克服していけたらいいなと思う」と冷静に見据えた。
前節のオーストラリア戦(0●1)で代表で初めて背番号10番を背負ったMF久保建英は、この試合はキャプテンマークを巻いて出場。チームの主将MF遠藤航もピッチに立つ中、大役を任された。初招集組からはDF鈴木淳之介とMF三戸舜介が先発に名を連ねた。先発の平均年齢も24・4歳で、最終予選史上最年少のラインナップとなった。
インドネシア応援団は自陣ゴール裏の1階と2階をほとんど埋め尽くし、日本側の2階も一部埋めるほどの大熱狂。雨による湿度の高さも相まって、日本のホームながらインドネシアのホームと思わせるような雰囲気がピッチ内に包まれた。
日本はこの試合まで2戦連続無得点だったが、この試合は序盤から攻め立てる。前半11分にDF鈴木淳之介の左クロスからFW町野修斗のヘッドでゴールの予感を感じさせると、同15分に左サイドからMF三戸舜介が上げたクロスを、エリア内に走りこんだ鎌田が頭で合わせる。
さらに勢いは止まらない。10番とキャプテンマークをつけた久保が結果を残してみせた。同19分、ショートコーナーから鎌田とのパス交換でペナルティーエリアに進入して左足を振り抜いた。一度は相手GKに阻まれたが、こぼれ球を拾った町野からパスを受けると、細かいタッチで相手DFを交わして右足で決めきった。
前半終了間際には、鎌田がチーム3点目を決めた。久保からのパスを受けた鎌田はワンタッチ目で相手DFをはがしエリア内に切り込み、ゴール前でも冷静なボールタッチで相手をかわして最後は右足で浮かせてゴール。1試合2得点は自身初。今大会の最終予選でも小川航基に並んでチーム最多となる4ゴール目となった。
後半に入っても、量産体勢は変わらない。後半10分、町野の左クロスにMF森下龍矢が右足でダイレクトで合わせると、ニアに4点目。
後半35分には、途中出場のFW細谷真大がMF俵積田晃太の左クロスからのボールを右足で合わせて、ゴール左へ。日本のゴールラッシュの波に乗り、パリ五輪世代のエースが9か月ぶりのA代表で結果を残した。
その後も惜しいシュートを何本も放ち続けた。守備では、インドネシア相手に1本もシュートを打たせず。1年と1日後に控える本大会へ向けて圧倒的な強さを見せ、最終予選を白星で締めくくった。