◆2026年北中米W杯アジア最終予選▽第10戦 日本6―0インドネシア(10日・市立吹田サッカースタジアム)
既に8大会連続8度目の本大会出場を決めているFIFAランク15位の日本は、ホームで同123位のインドネシアを6―0で下し、3試合ぶりの勝利で最終予選を締めくくった。新リーダーとして期待され、先発して初のゲーム主将を務めたMF久保建英(24)=Rソシエダード=が1得点2アシストと大暴れ。
久々のゴールラッシュに、森保監督は何度もうなずいた。試合後は選手、スタッフと満足そうに握手を交わした。5日のオーストラリア戦(0●1)から先発9人をがらっと入れ替え、先発11人の平均年齢はW杯最終予選史上最年少となる24・9歳。前半15分、鎌田が頭で先制し、前半終了間際にも技ありゴールで3点目。後半も手綱を緩めず快勝した。
最終予選は昨年9月の中国戦で7点を奪い幕を明けた。この日は6発締め。最終予選で日本の歴代最多勝ち点も23に更新し、指揮官は「選手たちが常にアグレッシブにゴールに向かい、勝利につながった。7人を初招集し、3月から大きくメンバーを代えた中、成長していこうと、チャレンジしてくれた」と誇った。5日は敵地で終了間際に失点し、対オーストラリア16年ぶりの敗戦で最終予選初黒星を喫した。
1年後へ向け、シビアな選手選考も同時遂行した。鎌田を5日のフル出場から中4日で連続先発させた。前回、失点につながるパスミスを犯した22年カタールW杯の主力も結果で示さなければいけない立場。“急造チーム”でも力を発揮せよ、という指揮官の意思表示に2得点で応えた。久保には主力としてのリーダーシップ、自覚を求め、背番号10に加えてこの日は主将マークも託した。
18歳で最終予選最年少出場を果たした佐藤ら新メンバーや、得点で結果を残した細谷、森下ら復帰組も、生き残りへ「自ら切り開く」ことを指揮官は求める。6月の代表2戦は、W杯出場に貢献した三笘薫や南野拓実、堂安律らを招集外とした。その中で、新たな選手の台頭による競争の激化は、チーム力の底上げをもたらす。「融合というより、どれだけ個で見せてくれるか」と先を見据えて新戦力を見定め、「最強の代表でポジション争いに食い込んでほしい」と高みを求めた。
戦術面では終盤に2トップも試した。まだ見ぬW杯8強、その先の優勝を目指す北中米大会開幕まで1年。