◆天皇杯 ▽2回戦 町田2―1京産大(11日・Gスタ)

 町田はホームで京産大と対戦し、2―1で勝利し、3回戦へ進出した。0―1で試合終盤まで進むが、後半41分にFW藤尾翔太のヘッド弾で同点。

後半アディショナルタイムにFW相馬勇紀がエリア内で倒されPKをもらうと、自ら決めてリードを奪った。

 序盤から苦戦を強いられて、前半には決定機も複数作られた。そんな悪い流れの中、後半13分に右クロスの折り返しから先制点を献上。黒田剛監督も「難しいゲームになるだろうと、1点ゲームになるだろうと、あらかじめ選手には伝えていたが、先制されたら難しい状況になった」と振り返る。

 しかし、後半16分にFW相馬勇紀とFW西村拓真という日本代表級の選手を投入してから徐々に勢いを取り戻した。後半も40分近くなり、ジャイアントキリングのムードも漂う中、試合終盤に意地を見せた。相馬の1ゴール1アシストを筆頭に、交代選手のプレーが光り、黒田監督は「交代選手で勢いが出た。後から入った選手が攻撃のバランスまたは勢いまたはクオリティーをもたらした」と評価すると、「ひやっとしたが、とりあえずは良かった」と胸をなで下ろした。

 昨年は筑波大にPK戦の末に敗れた。昨年ジャイアントキリングされたこともあり、「情報が多いわけでもないし、普段やるチームでもないし、またカテゴリーも違うし、すごく世間一般的には勝って当たり前という風に見られるし。または負けると去年みたいなジャイアントキリングだとかそんなことも飛び交う中で、すごくやりにくいゲームではありました」と黒田監督。取材の中でも何度も昨年の悔しさを話しており、試合前には選手にも共有。

終盤に粘りを見せて、1年越しの悔しさを晴らした。

 一方で、ジャイアントキリングまであと一歩に迫った京産大に対しては「京都産業大学の選手たちが躍動し、パワーを持って、テクニカルなところもしっかりと発揮したゲームにもなった」と評価。大体大のサッカー部に所属していたことから「学生時代はよくやっていた」と話すと、「彼らの巧みさというか、関西における名門の素晴らしさはよく知っていた。改めてベンチから見て感じたゲームだった。本当に素晴らしいチームだった」とたたえた。

編集部おすすめ