◆サッカー◇天皇杯2回戦 清水4-2松本(11日・アイスタ)

 2回戦が行われ、J1清水エスパルスはJ3松本を4―2で下した。前半5分、MF中原輝(28)が先制弾。

その後も攻撃の手を緩めず突き放した。

 オレンジ軍団が苦しみながら2年連続で3回戦への扉を開いた。CKからの2失点で序盤の楽勝ムードが一転。終盤はMF乾貴士ら主力を投入し、何とか地力の差を見せて2カテゴリー下の相手を振り切った。秋葉忠宏監督(49)は「4点は素晴らしいが、セットプレーの質が苦しくさせた」と指摘した。

 5日に練習合流したばかりの新助っ人がデビューした。スロバキア1部から加入したブラジル人のDFマテウス・ブルネッティ(25)が左ウィングバックで先発。「ラインブレイクのパスが出せる。攻撃に絡むプレーをしたい」と予告していた通り、前半5分、左サイドからクロスを供給。このこぼれ球をMF中原で流し込んで幸先良く先制点を奪った。助っ人は後半から3バックに回り、ユーティリティー性を発揮。指揮官は「攻守に落ち着いている。

日本の暑さやスピードに慣れれば、素晴らしい選手になるめどが立った」と高評価した。

 エース・北川航也(28)らFW陣に故障者が続出する苦しいチーム状況で、攻撃は一定の成果を見せた。前半10分には中原のCKからDF住吉ジェラニレショーン(27)が頭で加点。後半も縦パスに反応したMF弓場将輝(23)らの得点が生まれ、終始リードを保った。

 一方、守備では明確な課題を突きつけられた。前半アディショナルタイムにCKから1点返されると、2点リードの後半20分にも再びCKから失点。これで直近の公式戦3試合でセットプレーから計5失点となった。秋葉監督は「怖がらずに行く勇気がないとゾーン(ディフェンス)は難しくなる。マンツー(マン)も視野に入れながらパワーを持って修正していく」と語気を強めた。

 3回戦は7月16日、J1湘南と対戦。リーグ戦は次節、15日にホームでG大阪戦が待つ。カップ戦の勢いを持続し、後半初戦からロケットスタートする。

(武藤 瑞基)

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