演出家のテリー伊藤氏(75)が14日、東京・浅草演芸ホールで開催中の「初代林家三平 生誕百年記念興行」にゲスト出演し、2代目林家三平(54)とトークショーを行った。
「昭和の爆笑王」と呼ばれた初代の大ファンで、生前最後に出演したテレビ番組も手がけたテリー氏は、2代目とも家族ぐるみの仲。
テリー氏は「長嶋さんがデビューしたのは昭和33年。日本はまだ貧しくて、傷痍(しょうい)軍人が道でアコーディオンを弾いていた時代。街がモノトーンだったとき、長嶋茂雄だけがカラーに見えた。たぶん、それは僕だけじゃなくて、日本中の人がこの人は特別な人だと思った」と回想。「それが実は林家三平もそうだった。三平さんって真打ち、何年になったか知ってます? 昭和33年。長嶋さんと一緒なんですよ。この人だけが面白い。この人だけがぶっ飛んでるという印象があった」とスーパースターの共通点を明かした。
2代目も「長嶋さんと父って、すごい似てるとこがある」とミスターについての思い出を明かした。「うちの父が亡くなったのは1980年でしょ。
〇…テリー氏は「戦後のお笑いがすごい人は4人。エノケン(榎本健一)、ビートたけし、立川談志、そして三平。林家三平は発明家。暗くて切なくて笑いに飢えていた時代に(芸を)見せつけた」と先代を絶賛。2代目にも「この男は面白くなってきてる。『面白いことを言って』と千本ノックして、泣いてから天性のものが出てくる」とエールを送り「(2代目)三平さんはさらに面白くなる。僕は死ぬまで彼を応援します!」と力強く語った。