J1柏は18日、柏市内で次戦の京都戦(21日・三協F柏)へ向けた練習を行った。現在、柏は2位で、京都は3位。

4月2日に行われた第8節(1△)では、試合終了間際に追いつかれて引き分けた。今後の上位争いを左右する一戦へ向けて、MF久保藤次郎は「(前回は)あのハイプレスに対する回避方法があまりなくて、はまってしまった。今の自分たちはバリエーション、試合中の切り替え、何を選択するかの選択肢もだいぶ増えている。それを冷静にみんなで合わせながらやっていけば、相手のハイプレスよりいいポゼッションが出来ると思います」と自信を見せた。

 今季は右ウィングバックの位置でリーグ戦全試合に出場し、3得点とチーム最多の4アシストを記録。2021年に当時J3の藤枝でプロデビューした24番は、持ち味のドリブルを生かした高い攻撃能力と守備で2位躍進に貢献している。シーズン序盤はチームとして追加点が課題で連携も未完成だったが、ゴールデンウィークあたりを境に成熟されてきたといい、「カキくん(垣田裕暉)や(細谷)真大がどういう動きするとか、佳穂くんがどのタイミングでパスを出したがっているかもつかめてきている。前半の最初よりはよりアイディアがある。結構意思疎通は出来ている。練習での再現が結構試合でも出てきている」と手応えを明かす。

 前節の東京V戦(3〇0)でも、その成果が現れた。試合終了間際に右サイドでボールを持った久保はドリブルで切り込み、エリア内に抜け出したFW細谷真大にアウトサイドでパス。

そのパスを細谷がダイレクトで合わせて、トドメの3点目を決めた。「自分はああいうパスを出すのが得意。しかも、練習中から結構真大には『こういうの出せるから』って伝えていて。1回真大が落ちてきて、でもそのタイミングで出さずに1個触った。多分そのタイミングで真大は『これ背後だ』って分かった(と思う)。あれはディフェンスは無理。俺と真大だけの関係」とアシストの場面を振り返ると、「あまり自分のことは褒めないですけど、あれはだいぶ自画自賛出来るようなアシストだった」と胸を張った。

 柏はFW木下康介が広島へ移籍したが、新たにMF瀬川祐輔、DF馬場晴也、FW小見洋太が加入した。新戦力3人の加入について「チームとしては色々な選手が来て、色々な味を出して相乗効果を狙っていくのが一番いい」としつつも、「だからといって、僕個人としては途中で代えられるのはあまり好きじゃない。途中交代で味付けされるより、もっと自分のオプションを増やして結果を残して、『あいつは変えられないよな』ってところまで持っていきたい」と、先発としてのプライドものぞかせた。

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