◆男女サッカー ◇全道高校体育大会 ▽男子決勝 札幌大谷1-0北海(旭川市リアルター夢りんご東 光スポーツ公園球技場)

 決勝が行われ、男子は札幌大谷が1―0で北海を破り、7年ぶり4度目の優勝。後半23分に左CKからFW遠藤煌太(3年)が頭で決めた1点を守り、全国高校総体(7月26日開幕・福島)の出場権を獲得した。

女子は道大谷室蘭が1―1からのPK戦を制し2年ぶり7度目の優勝。準優勝の道文教大付とともに、7月28日から地元・室蘭で行われる全国舞台に出場する。

  強さを身につけた札幌大谷が、7年ぶりの栄冠をつかんだ。後半23分、左CKを逆サイドにいた遠藤煌が頭で押し込んだ。セットプレーが持ち味の北海のお株を奪う一発に「よく覚えてない」と興奮しながら「セットプレーは今年の強み。色々な練習はしてきたので」と胸を張った。

 今年から全国高校総体の代表枠が2から1に減った。1回戦で富山第一を3―3からのPK戦で破った昨年は第2代表で出場。今年は一番にこだわった。初戦から4試合、全てプリンスリーグ北海道勢が相手という最難関ブロックだったが、清水隆行監督(50)は「目指しているのは北海道のトップだから」と意に介さず、無失点で頂点に立った。

 昨季はJ2今治に加入したMF笹修大を中心に、ボールと人が動くつなぎのスタイルで全国選手権でも1勝を挙げた。今年は「ボールは動かしたいが、まだ技術が追いついてない」と、まず特性を生かすことを重視した。

 時速30キロ以上で走る選手が6人いる走力に加え、昨年11月にU―16日本代表候補に選出された184センチのDF大石蓮斗(3年)の高さなど、個々の特色を前面に押し出した。大石が「全国で勝ち抜くにはフィジカルがないと戦えない」と言うように、昨年の経験で感じた課題を修正。むしろ利に変え、今年も全国舞台に名乗りを上げた。指揮官は「今までの大谷と、また違った色が出せた」と今大会を振り返った上で「ここから大谷らしいつなぎを加えていければ」と更なる進化を思い描いた。

目標は全国8強 現時点ではプリンスリーグ北海道でも首位を走る。MF菊谷輝主将(3年)は「(選手権を含めた)道内3冠へ一歩前進できた」とうなずいた。目標とする初の全国8強へ、堂々と向かっていく。(砂田 秀人)

 〇…女子は8人目までもつれ込んだPK戦を道大谷室蘭が制した。昨年、道女子リーグで最下位に終わり初の降格。U―18リーグに戦いの場が移り、大学生や社会人と相まみえる機会がなくなった。石井一矢監督(36)は「強度が落ちてしまうので。そこは練習から意識してやってきた」と基準を落とさないよう取り組んできた。

先制し追いつかれる展開でも日頃の成果が実を結び、今季も道リーグで戦う道文教大付からの奪還につなげた。

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